勢いは減退、国際情勢への懸念拡大へ(2010年5月個人投資家動向)

2010/06/05 12:00

【野村證券(8604)】の金融経済研究所は2010年6月2日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2010年3月計測分、PDF】)。「ノムラ個人市場観指数」は低下の動きを見せている。いまだ株価の先行きに対してはポジティブな向きが多いが、その勢いも減退しているような感がある。

スポンサードリンク


今調査は1000件を対象に2010年5月19日から20日に行われたもので、男女比は71.7対28.3。年齢層は40歳代がもっとも多く29.3%、ついで50歳代が25.9%、60歳以上が25.1%など。金融資産額は1000万円-3000万円がもっとも多く27.1%、500万円-1000万円が17.1%、300万円-500万円が14.0%と続いている。1銘柄あたりの保有期間は10年から20年未満がもっとも多く27.3%を占めている。次いで5年から10年未満が26.9%、20年以上が20.7%。投資に対し重要視する点は、概ね長期投資がもっとも多く50.5%と過半数を占めている。ついで配当や株主優待が22.2%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は51.2ポイント。先月と8.8ポイントの下落。「上昇」の回答率が75.6%に達しており、強気傾向は後退。
・市場に影響を与え得る要因としては「国際情勢」「為替情勢」「国内政治情勢」に対する票が多い。「国際情勢」は大幅に増加している。
・魅力的な業種は「医療品」「電気機器・精密機器」「素材」。もっとも魅力が低い業種は「金融」。「自動車」は5位に復帰。
・ドル円相場はほぼ横ばいから、5円程度の上下が見込まれている。先月よりは円高に振れるとの考えが増加。先月に続きオーストラリアドルに対する注目が高まる。ユーロへの注目度はさらに低下し、大きくネガティブな値に。
・もっとも注目を集めた金融商品は「預貯金」。株式のDI値は株価下落を受けてか減少。投資信託がやや増加。
という形に。増やしたい金融商品は「株式」がトップ。ただし減らしたい人も多く、DI値では預貯金より劣る結果が出ている。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、今月も先月同様トップは定番の[トヨタ自動車(7203)]だった。

1位……[トヨタ自動車(7203)]
2位……【ソニー(6758)】
3位……【東芝(6502)】
4位……【東京電力(9501)】
5位……[武田薬品工業(4502)]
上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることに他ならない。[トヨタ自動車(7203)]がトップの定位置を連続キープしており、最上位鉄板銘柄の立ち位置に変わりはないことが分かる。[任天堂(7974)]は今回大きく後退したが、[武田薬品工業(4502)]【ソニー(6758)】など、「誰もが知っている」「日本では超のつく大企業」がずらりと並ぶ。保有期間は別としても、「有名どころで安心感を得たい」という心境に変わりは無いようだ。

楽観ムードが漂っていた前計測期間と異なり、ヨーロッパの金融危機のリスク度が上昇したことで、投資家のマインドが大きく冷え込んだことがうかがえる。さらに事態は悪化の一途をたどっており、日本周辺・国内でもきな臭い話がちらほらしている昨今、市場動向が気になるところではある。

スポンサードリンク


関連記事



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー