【更新】2010年4月度外食産業売上はマイナス0.5%・客単価は下がる一方で客足はやや堅調

2010/05/26 12:00

日本フードサービス協会は2010年5月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2010年4月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス0.5%となり、3か月連続のマイナスとなった。客単価の減少は続き、天候不順や低温など悪条件が重なったが、客数が堅調さを見せたため、売上の減少は最小限のレベルに留まった([発表リリースページ])。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が183、店舗数は30128店舗。今月は前月と比較して事業社数が増加している。

全業態すべてを合わせた4月度売り上げ状況は、前年同月比で99.5%と前年同月を0.5%下回り、先月から続いてマイナスを見せることになった。今回計測月は不景気局面とそれに伴う商品単価の引き下げ傾向から客単価の減少は避けられず、マイナス3.2%に。一方でいわゆる「前年同月比のトリック」「リバウンド」効果もあってか客数は102.9%と増加。しかしながら客単価の減少分の売り上げへの影響を最小限にとどめられた。

業態別では「比較的」堅調なファストフードだが、お馴染みのめん類が大幅なプラス、「持ち帰り米飯/回転寿司」はマイナス8.1%と大きく値を減じている。また「その他」以外はすべて客単価が減少しているのが気になる。特に昨今色々と話題豊富な牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「客数110.1%」「客単価92.5%」と「商品単価を大きく下げて集客を狙った」状況が手に取るように分かる結果となっている。

ファミレス部門は、焼肉チェーン店がかろうじて売り上げをプラスに。中華は店舗数がマイナス10.3%と急減する中で、客数がマイナス1.2%に留まっており、売り上げそのものはマイナス4.4%と大きめではあるが健闘している部類といえる。やはり先月のコメントと同じだが、中華では大型店舗化しているのか、中小店舗が淘汰されているのだろう。

全店データ
↑ 全店データ

商品単価下落攻勢で
客数増加は果たせたが
売上の底上げまでには
今一つ勢いが足らず。
今月は天候面による悪条件下において業界全体としては「店舗数はやや増加」「客数は微増↑」「客単価は下落↓」という形。売上高そのものはマイナスとなったものの、リリースコメントでは「客数増により売上回復傾向」という表現を使い、期待を持たせている。その原動力となるのが「昨年12月から連続して客数が前年同月比で増加している」というもの。確かに時系列データを見ると、2010年1月のプラス5.9%は特異な例としても、それ以外はすべて1%台のプラスを記録している。

しかしそれ以上に客単価の減少が著しい。前年同月比プラスとなったのは直近で2009年5月のプラス0.7%が最後。以降は毎月1-5%台の(そして客数のプラス分以上の)マイナスが確認できる。薄利多売を維持できるのならこれでも良いが、やはり利益の面では辛い状況であることが予想される。牛丼チェーン店同士の価格値下げ競争が良い例で、企業レベルでは黒字を果たしているところはあっても、全体としては厳しい状況を生み出していることになる。

景気動向にもよるが、今後外食産業がさらに厳しい選択を迫られるのは容易に想像がつく。消費者の値下げを求める声は続き、世の中全体で安値価格競争は今しばらく続くことが容易に想像できる。食品系の小売では「商品カテゴリの三分化(高品質・高価格、そこそこの品質とそこそこの価格、妥協できる品質と低価格)」が進み、中でも高品質・高価格の商品をブランド化すべく商品展開にいとまがないようだ。果たして外食チェーン店はどのような対応を考えているのだろうか。

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