登録制への移行はmixiをどのように変えたのか…mixi動向(2010年3月)

2010/05/20 07:17

【ミクシィ(2121)】は2010年5月12日、2009年度(2009年4月-2010年3月、2010年3月期)における決算短信を発表するとと共に通期決算説明会を開催、資料の公開を行った。その資料から、以前【mixiアプリモバイルが大きく貢献…mixi、会員数2000万人突破】でもお伝えした、同社が運営するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)【mixi】の会員数などの最新状況が明らかになった。今回はそれらの資料からグラフを再構築・構成し、ますますモバイルSNSの傾向を強めるmixiの現状を眺め見ることにする(【発表リリース、PDF】)。

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資料によれば2010年3月(末)時点でのmixiの主要データは次の通り。

・月間ログインユーザー数(月1以上でログインしたユーザー数)
 ……1386万人
・ユーザー数
 ……1985万人
・月間ページビュー数
 モバイル……279.7億
 パソコン……53.3億
  計……333.1億
・月間滞在時間(パソコンのみで計算)
 ……3時間23分(6分33秒/日)

留意すべきは上位二つの項目で、ユーザー数が1985万人なのに対し月間ログインユーザー数が1386万人ということで、差し引き599万人(30.2%)が2010年3月において「ユーザー登録をしているにも関わらず、一か月の間一度もログインしなかった」ということになる。

さて以前の記事と同様に、直近2年間のmixiのパソコン(PC)・モバイル経由の月間PV、及び会員数の推移をグラフ化したのが次の図。2009年秋のmixiアプリ導入をトリガーとし、大きく飛躍した様子が確認できる。また、2010年2月に大きく落ち込み、3月にはその反動以上に数字が伸びているのも分かる。

↑ mixiのユーザー数、ページビュー数(パソコン経由とモバイル経由)推移
↑ mixiのユーザー数、ページビュー数(パソコン経由とモバイル経由)推移

広報資料で確認すると、

・2009年8月24日……パソコン版mixiアプリ導入開始
・2009年10月27日……モバイル版mixiアプリ(mixiアプリモバイル)導入開始
・2010年3月1日……ユーザー登録で紹介制を終了し、誰でも登録可能に

とある。PVの動向を今一度確認すると、

・パソコン版のアプリ導入がなされた直後の2009年9月と10月はPC版のPVが通常よりも大きめとなり全体を底上げ
・モバイル版アプリ導入後の11月と12月はモバイル版PVが大きく伸び、PC版の時以上に全体を底上げ
・2010年2月はいわゆる「オープン化(登録制)」を嫌ったユーザーの利用減で落ち込み、3月はオープン化で利用・登録者数が急増

したのが把握できる。特にモバイル版導入後の伸びはグラフの形状としてもイレギュラー的なもので、いかにインパクトが大きかったのかが分かる。また2010年3月のオープン化に関しては、直前の2月のページビューが劇的に減少していることで利用性向が減ったのは確認できるが、ユーザー数は減少していない(増加率に目立った変化は無い)のが特徴的。その分3月は登録制スタート、そして大規模なプロモーションが功を奏し、ダイナミックな上昇ぶりを見せている。

次のグラフはPVにおけるPC・モバイルの比率だが、アプリを先行導入したパソコンの値が2009年9月-10月はやや押し返したものの、モバイル版導入後の11月以降は逆に押し戻され、むしろモバイルの数値増加が加速しているのが見て取れる。オープン化の3月でもその勢いは変わらず、このままではパソコンのページビュー数は1ケタ台%に落ち込んでしまう可能性すらある(もっともモバイルの画面はパソコン画面と比べて表示量が少ないため、ページビューがかさむという特性も大きな要因なのだが)。

↑ PVから見たmixiのモバイル・PC率推移
↑ PVから見たmixiのモバイル・PC率推移

アプリ導入はPVだけでなく会員数の面においても、成長が鈍化・停滞していたmixiの救世主となった。そしてオープン化(登録制)は、ユーザー数の劇的な増加をもたらしている。それが確認できるのが次のグラフ。

↑ mixiのユーザー数、ページビュー数(パソコン経由とモバイル経由)推移(前月比)
↑ mixiのユーザー数、ページビュー数(パソコン経由とモバイル経由)推移(前月比)

先行したパソコン版アプリが貢献し2009年10月に大きくパソコンのPVを伸ばし、同年11月にはモバイル版がとって代わったことが改めて分かる。それと共にパソコンのPVは再び落ち込み、アプリの利用者があっという間にパソコンからモバイルに移行した可能性をも示唆する動きを見せている。

また、2010年3月で「ユーザー数が大規模に増加」「ページビュー数も増加したがユーザー数の増加率程では無い」現象については、新規参入者が「mixiで何ができるか」を把握しきれておらず、閲覧ページ数が少ないこと、あるいは「登録制になったからとりあえず登録しておこうか」とアカウントを取得したものの、アクティブ化には至っていない可能性がある。今後いわば「開店セール」で登録したユーザーがどこまでアクティブ化するかに注目すべきといえる。



決算説明会資料には他にも多数の興味深いデータが掲載されていた。そのうちmixi会員の年齢階層比率と男女構成比についてグラフ化しておく。

↑ mixi会員の年齢階層別比率
↑ mixi会員の年齢階層別比率

↑ mixi会員の性別構成
↑ mixi会員の性別構成

ボリュームゾーンは20代-30代前半、モバイルユーザーの方がやや年齢が若い傾向にある。また男女比ではモバイルの方が女性が若干比率としては多め。いずれも携帯電話の利用状況そのものとほぼ同じ傾向であり、mixiが広範囲にわたって利用されている証ともいえよう。

※「2月は通常月より一か月の日数が少ないから、数字が減少して当然」という指摘がありました。それも一因であることを加えておきます(2008年は2月にも数字はのびています)


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