有能なバスケ選手候補生をシンプルに集める方法

2010/05/19 06:38

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バスケクラブの宣伝大学周辺の本屋や飲食店、金融機関では特に、「家庭教師募集中」のチラシを見かけることがある。中には「興味があったら一枚切り取って持ち帰り、連絡を下さい」とばかりに、底辺部分が複数の付せんのような長方形の紙で創られたスダレ状になっていて、一枚一枚には連絡先が記されているものもある。今回紹介するモスクワのバスケットボールクラブCSKAスクールにおける生徒募集ポスターは、その仕組みを上手く利用したものだ。さてどのようにして、バスケに興味がある、あるいは将来有能なバスケ選手となりうる生徒を集めることができたのか……(【The ADS of the World】)。


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↑ 高い所にバスケットボールを模したコード付きカードを配し、そのカードをゲットできた人だけが体験入学(恐らくは無料)できる仕組み
↑ 高い所にバスケットボールを模したコード付きカードを配し、そのカードをゲットできた人だけが体験入学(恐らくは無料)できる仕組み

↑ バスケットボールを模したポスターに子供達は夢中になって挑戦。ジャンプ力のある、あるいは背の高い子供だけが、体験入学のチケットを手に入れることができる
↑ バスケットボールを模したポスターに子供達は夢中になって挑戦。ジャンプ力のある、あるいは背の高い子供だけが、体験入学のチケットを手に入れることができる

ジャンプでゲット!CSKAモスクワはヨーロッパでも著名なバスケットボールクラブ。そこで行われる体験入学キャンペーンをどのように告知し、バスケに興味を持つ、あるいは有望な選手を集めるかという課題に応えたのがこの広告。あちこちの高い場所にバスケットボールを模したコード付きカードを配し、体験入学を告知する。そしてそのカードを手に入れることができた人だけが体験入学(恐らくは無料)できる仕組みとなっている。

挑戦的な高さに位置する、バスケットボールを模したポスターに子供達は夢中になってチャレンジ。かくしてジャンプ力を有する、あるいは背の高い子供(=バスケット選手には有利な才能)だけが、体験入学のチケットを手に入れることができるという仕組み。

あるいは「有能なバスケ選手候補生」云々はあまり関係なく、単に「バスケに興味がある人、寄っといで」「バスケの体験入学」を強力にアピールする意味合いの方が正解かもしれない(手の届きそうな、届かなそうな場所にこういった類のものがあると、子供はつい挑戦したくなる)。どちらにせよ、コード付きカードを取ろうとした子供達は多かれ少なかれ、バスケットボールをしているような体験をすることになる。

今件では1560枚のポスター(18720の個別コード)が配置され、579人の子供が実際にそのコードで体験入学を果たしている。似たような体験入学を行った前回と比べて、37%もの増加が見られた。何よりも興味深いのは、テレビやラジオといったメディアへの告知なしにそれだけの成果が得られたという話。

他のリクルートには応用が効かないが、発想の仕方は非常に面白く、参考になるに違いない。


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