インターネットはプラスだ・4マスはすべてマイナスに(経産省広告売上推移:2010年5月発表分)

2010/05/15 07:00

経済産業省は2010年5月14日、特定サービス産業動態統計調査において、2010年3月分の速報データを発表した。それによると、2010年3月の主要メディアにおける広告費売上高は前年同月比でマイナス4.8%と少なからぬ減少を見せていることが明らかになった。主要項目別では「ラジオ」がマイナス13.7%と、もっとも大きな減少率を記録している(【発表ページ】)。

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今記事のデータ取得や項目選択のあらましは記事一覧【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移(経済産業省発表・特定サービス産業動態統計調査から)】で解説しているので、そちらで確認してほしい。今記事はその2010年3月分データの速報値を反映させたもの。なおそれより前のデータについては、速報値の後に発表される確定値で修正済み。

4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年同月比(2010年2-3月)
↑ 4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年同月比(2010年2-3月)

比較しやすいように先月発表データと並列して図にしてみたが、全体的にやや復調していた先月に続き、状況が改善しているようすが見受けられる。特に目立つのは雑誌の大幅な切り替えし。前年同月比はマイナス値であるに違いないが、前月のマイナス24.6%と比べれば実に17.1ポイントもの復活。ただし先月のテレビ同様、雑誌は2009年1月以降先月までずっとマイナス20%台(マイナス30%を超えた月も複数ある)を見せているため、その反動が出ていると考えて良い。むしろ「1年前の2009年3月が前年同月比でマイナス33.5%だったのに、そこからさらにマイナス7.5%も落ちた」という見方をすれば、状況は決して楽観視できない。

「インターネット広告は大きく躍進している。しかし、広告業全体を底上げするだけの規模を持っているのか」という疑問を持つ人も多いに違いない。そこで今回も、2010年3月における各区分の売上高をグラフ化しておく。電通や博報堂の区分とは違うため、該当同月の両社データ【電通と博報堂の種目別売上高前年同月比をグラフ化してみる(2010年3月分)】との違和感を覚えるところもあるだろうが、参考値の一つ程度としてとらえてほしい。

4大既存メディアとインターネット広告の広告費(2010年3月、億円)
↑ 4大既存メディアとインターネット広告の広告費(2010年3月、億円)

今回取り上げた項目中では、インターネット広告はすでにラジオ、雑誌を超え、テレビ・新聞に次ぐ第三番目の規模にまで成長している。これなら全体を「ある程度」引っ張ったとしても不思議ではない。ちなみにインターネット広告は2009年の時点ですでに、雑誌広告の規模を上回っていたことが確認されている。ただし言葉通りテレビのケタ違いの大きさにはまだまだ太刀打ちできそうにないのも分かる(六分の一程度)。

次に、公開されているデータの推移をグラフ化する。インターネット広告のデータが掲載されたのは2007年1月からなので、それ以降の値について生成したのが次の図。

月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比推移(2010年3月まで)
↑ 月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比推移(2010年3月まで)

大勢としては「インターネットは回復、プラス圏に」「新聞・テレビ・ラジオはマイナス圏で低迷-やや下げ幅を縮小に」「雑誌はかなりマズいレベルの下げ幅を継続中」という傾向に違いは無い。ただし雑誌は今月(いわゆる「前年同月比のワナ」で)やや持ち直しを見せており、来月が気になるところ(もちろんこれらの値がマイナスである以上、金額としては前年同月と比べて減少していることに留意してほしい)。

この「振れ幅が小さくなって回復したように見えても、前年同月比がマイナスなら、金額としては下落が継続している」事実には十分気をつけたいところだ。

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