2010年08月31日
現役FPが語る「身近なお金の知恵」……変わった保険についてどう考えようか?
2010年08月31日20:16
今回は、内容の理解できない変わった保険にはなるべく関わらないほうがよい、という話をいたします。私自身は、蓄財と保険は分けて考えたほうがよいと考えています。たとえば、次のような保険は理解できますか?「お子様の進学のために、『こども保険』に入りましょう。この保険は、15歳になる年に進学お祝い金、18歳になる年に満期祝い金が支払われます。万が一、契約者のお父様が亡くなられたときは、育英年金が支払われますし、お子様がケガされたときには、入院給付金も支払われます」
ちょっと分解して考えてみましょう。通常、教育資金は金額とスケジュールがおおむね決まるため、積立などによる預貯金で計画的に蓄えるほうが合理的です。そして、お父様の万が一に備えるのなら、お父様に普通の生命保険を契約するべきです。予算などに応じて、定期保険を検討するべきでしょう。そして、お子様のケガに関しては、最小限の医療保険、場合によっては両親の生命保険の子供医療特約で十分です。
次の例です。
「掛け捨ての医療保険は無駄だと思いますか? ならば、『健康お祝い金付き終身医療保険』はいかがでしょう? もし、10年間、所定の長さの入院をされなかった場合は、健康お祝い金として20万円お支払いします。病気やケガのさいには、入院給付金や手術給付金をもちろんお支払いします。」
これも分解してみましょう。
そもそも論として、10年後に20万円を手元に残したいのなら、120ヶ月で20万円を自分で蓄えればよいだけです。これは、1カ月で1667円の積立で可能です。積立と平行して、普通の医療保険に契約すればよいはずです。
最後の例として、変額保険を取り上げてみましょう。
「死亡保険も将来の物価高に対応したい? それに保険料負担も少ないほうがよい? そんなあなたには『変額終身保険』がお勧めです。この保険は、日本の株式、海外の株式などに連動して保険金額が増えます。また、仮に不況で株価が思わしくなくても、最低保障の死亡保険金があります。契約が長ければ、解約払戻金が大きく貯まる場合もあります。その上、保険料負担が軽いので、お得です。」
保険料負担は、確かに通常の終身保険より軽いケースが多いです。しかし、その理由は、積立金額を保障しないからです。一般的な終身保険、定期保険ならば、契約時に最低限の解約返戻金が確定します。何年後に解約すればいくら戻ってくるかが契約時にわかるのです。変額保険の場合は、解約返戻金は解約してみないといくらになるかわかりません。
変額保険は、基本保険金額が保障されるタイプならば、解約など想定せずに保険料負担が軽い死亡保険として契約するべきでしょう。そして、解約払戻金を大きく貯めることが目的ならば、悪いことはいいません。保険でない金融商品のほうが合理的です。
以上3つは、それでもシンプルな内容かもしれません。ただし、金融商品は日々、新しいものが発売されています。保険も、金融商品としての性質を内包したものがどんどん開発されています。よさそうだ、面白そうだ、と思う前に、その商品内容を理解できるか、じっくりと研究する必要があります。
難しくて内容が理解できない保険にはなるべく関わらないほうがよい、という話をいたしました。
次回は、間接金融と直接金融についての話をしようと思います。
(終)
●筆者紹介
・松本勝晴(まつもと・かつはる)
CFP(R)認定者で独立系ファイナンシャルプランナー。生活に身近な視点からパーソナルファイナンスの重要性を伝授。
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「お金を使いたいなら増やしなさい!」
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松本FP事務所
(【http://mfpoffice.org/】)
※今記事の内容は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※今寄稿は先生発行のメルマガの内容を再構成したものです。
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