原油先物(WTI)価格の推移をグラフ化してみる

2010/05/11 05:11

油田昨今ガソリン価格がじわじわと上昇し、その割には昨年夏までのように「ガソリンが高い」「ドライバーは大変だ」とテレビや雑誌などで騒がれることが無いのはなぜだろうか、と不思議に感じる昨今。読者からも先の【レギュラーガソリン価格と灯油価格をグラフ化してみる(2010年1月11日版)】の最新版を掲載してほしいとの要望が相次ぐようになった。しかし現時点では更新分データは2、3か月分程度でしか無く、小売業の月次レポートのようなもので無い限り、更新タイミングとしてはまだ早い。そのような形で色々と調べていたところ、当サイトの姉妹サイト【シャリア指数覚書】でも取り上げている「WTI(アメリカ南部などで産出される原油ウェスト・テキサス・インターミディエイト(West Texas Intermediate)WTIの先物価格)」の時系列データを拾うことが出来た。今回はこれをグラフ化し、石油(原油)価格の変遷を眺めてみることにした。

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まずはアメリカのエネルギー省(Department of Energy of the US government)が提供している【原油関連の価格データ】。ここからWTIのデータ(Daily Spot Prices of Brent Crude Oil (Value in Northwestern Europe at 11 a.m. ET) and West Texas Intermediate (WTI) Crude Oil)を選択する。説明によれば1998年1月から最新月日までのデータがもりこまれているとのこと。なお掲載されているデータはオクラホマ州のCushingに位置する売り手側施設での価格。

↑ WTI価格WTI価格(1バレルあたり、ドル、1998年-)
↑ WTI価格WTI価格(1バレルあたり、ドル、1998年-)

いわゆる「サブプライムローンショック」後の資源価格高騰時における価格の急騰が一番目立つが、それ以外でも中期的に原油価格は上昇傾向にあったこと、そして2009年に入ってから再び上昇機運を見せていることが分かる。

これでは少々物足りないのでもう少し探してみたところ、1946年1月から月次単位でWIT価格を保存している場所があった(Economagic.com)。こちらから【時系列データ】を抜き出し……と行きたいのだが、Excelデータの抽出は有料会員のみとのことなので、手打ちで年ベースのデータを打ち込み、グラフ化したのが次の赤線による折れ線グラフ。無料でも利用できるGIF形式のチャート自動作成機能で作ったグラフも併記した。

↑ サイト機能を用いた折れ線グラフ
↑ サイト内機能を用いた折れ線グラフ

↑ WTI価格(各年12月時点、2010年は直近データ)(1バレルあたり)
↑ WTI価格(各年12月時点、2010年は直近データ)(1バレルあたり)

1970年頃まではほとんど固定相場で非常に安価(例えば1950年なら2.57ドル)だったのが、石油ショック前からじわじわと上昇。1970年代の石油ショックで大きく値を上げていく。その後はやや安値となり小刻みな上下を見せつつも安定していたが、21世紀に入ってから再び大きく上向いている様子が分かる。



昨今では再び原油価格の乱高下の傾向が見られ、そのプロセスを経ながらじわじわと底値がつり上がる感がある。有効な政策が打たれなければ、ガソリン・灯油価格や石油製品、そして石油価格に大きな影響を受ける二次的商品も、この動きに大きく揺さぶられるに違いない。

↑ せっかくなので2005年以降に限定したバージョンも。日本でのガソリン価格は為替などの影響も受けるので完全比例するわけではないが、WTI価格でみればすでに2007年末の域に達している。
↑ せっかくなので2005年以降に限定したバージョンも。日本でのガソリン価格は為替などの影響も受けるので完全比例するわけではないが、WTI価格でみればすでに2007年末の域に達している。

昨年の今頃なら、この水準の価格ならばテレビも新聞も雑誌もラジオも大騒ぎをしているはずなのだが……。

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