各国国債のリスク度をグラフ化してみる

2010/05/03 19:30

格付けギリシャへのIMFなどによる巨額資金支援の発表で、ヨーロッパの財政問題はハードルの一つをどうにかクリアした形となったが、同国の国債格付けや利回りに関するニュースが毎日のように飛び交う状況なのに変わりは無い。そんな折、イギリスの【ガーディアン紙】にて主要国のソブリン債(要は国債)に対する主要格付け会社(ムーディーズ、フィッチ、S&P)の一覧が掲載された。2010年4月30日掲載のものなので、現在とは少々変化が生じている可能性もあるが、今回はこれを元に「各国国債のリスクの高さ」をグラフ化してみることにした。対象国は掲載されている全部……とするとキリが無いので、【主要国の対外純資産額をグラフ化してみる】で登場した主要国、そしてギリシャとスペイン、韓国に厳選。

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各格付け会社の格付けは、「安心だ」と思われるものほど「A」、リスクが高いものほど「B」「C」とアルファベットが降りていく。各社毎に微妙に記号は違うものの、区分そのものは変わりない。例えばS&Pなら

AAA……安定的
AA+、AA、AA-、A+、A、A-、BBB+、BBB、BBB-……監視対象
BB+、BB、BB-、B+、B、B-、CCC+、CCC……ジャンク(投機的)

といった具合。同じ区分内ならもちろん左側の方が安定度が高い。「監視対象」ならAA+が最高で、BBB-がギリギリセーフ。

そこでAAA=0、AA+=1といった具合に整数値を割り振り、リスクが高い=数字が大きい形で格付けデータを入力し、グラフ化したのが次の図。棒グラフが長い国ほど、国債のリスクが高いことを意味する。

↑ 主要格付け会社による国債格付け(リスク高度)
↑ 主要格付け会社による国債格付け(リスク高度)

先日から騒がれているように、S&Pの格付けでギリシア(ギリシャ)の国債は「BB+」、つまり「ジャンク債・投機的対象」に格下げされた。格付けを元に投資している個人投資家・機関投資家などもいるので、事は重大。

また、その他の国を見てみると、インドやブラジルはともかくロシアのリスクが案外高めに想定されているのが分かる。ヨーロッパ各国ではスペインよりもむしろイタリアの方がリスクは高い。また、日本はムーディーズがAa2、フィッチがAA、S&PもAA。グラフから確認できるが、リスク的には香港と同程度、中国や韓国よりは低いと判断されている。

もちろんこれらの格付け会社の格付けが絶対確実、あるいは公的機関によるものというわけではない。確からしさを証明する・裏付けるものは、これまでの経歴などに頼るしかない。AAA扱いを受けている国が突然デフォルトを起すことはまずないだろうが、ジャンク債扱いを受けている国がすべて債務不履行に陥るわけではない。また、格付けが上の国が下の国より先に破綻することの確率がゼロでもない。あくまでも指標・目安の一つ、として見てもらうのが一番である。

……それにしても、「日本国債がデフォルト云々」を連呼する声もあるが、この格付けを信じるとすれば、先にインドやロシア、ブラジル、韓国、中国がデフォルトする可能性の方が高いことについては、どうなるのだろうか。難しいものだ。

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