やっぱり今年は晴れの日が少ない!? 日照時間をグラフ化してみる

2010/04/29 19:30

曇り最近、特に春に入ってから「なかなか晴れないな」と空を見上げて愚痴ることが多くなった。春だというのに火鉢のお世話になったり、洗濯物を干す機会に恵まれ無かったりと、どうもお天道様の調子がおかしい。「いや、多分気のせいだろう」とも思ったが、先日4月17日に東京でも降雪を観測したことで「やっぱり」と確信を持つようになった。ただ「自分が確信した」というだけでは何の役にも立たないので、その確信の足場をしっかりとするため、裏付けを取ることにした。

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データ取得元は【気象庁の気象統計情報のコーナー】。まずは「最新の気象データ」から「天候の状況」を選び、そこから「日照時間」における、「昨日までの各期日平均」と「同時期の平年値」を比較。そしてその割合を示した地図をいくつか抽出する。赤系統の色ほど日照時間が平均より多く、薄い色で大体平均。灰色から黒に近付くに連れて日照時間が少ないことを意味する。

↑ 日照時間30日間合計
↑ 日照時間30日間合計

↑ 日照時間60日間合計
↑ 日照時間60日間合計

↑ 日照時間90日間合計
↑ 日照時間90日間合計

沖縄や北海道東部など一部で赤系統の点が見えるが、ほぼ灰-黒色系統であることがひと目でわかる。ここ数日は日照時間が比較的長かったせいか30日間合計では白系統が強いが、60・90日では全体で黒ずんでいるのが確認できる。これはつまり、日本全体で「過去の平均と比べて日照時間が少ない」(少なくとも過去90日間は)ことを意味する。

お米の産地などで過去データから検証してみる
これで「確かに日照時間は少ないンだッ!」で終わりにしては腰砕けなので、もう少し深く調べてみることにする。同じ「気象統計情報」から【過去の気象データ検索】を選択。そこから東京、そして米どころとして新潟と熊本を選択し、1989年から2010年3月までの月次データ、そして2010年4月については日次データを取り、1.0714を乗じて(30日÷28日≒1.0714)4月分の概算値を算出。さらに過去21年(1989年-2009年)の月単位の平均値を出して、各地域ごとにグラフ化したのが次の図。

↑ 東京の日照時間(月あたり、時間)
↑ 東京の日照時間(月あたり、時間)

↑ 新潟の日照時間(月あたり、時間)
↑ 新潟の日照時間(月あたり、時間)

↑ 熊本の日照時間(月あたり、時間)
↑ 熊本の日照時間(月あたり、時間)

今年は東京の1月分がやや特異な値として目立つが、それを除くと東京では2月以降、新潟・熊本では3月以降、日照時間が去年と比べても平均値と比較してもかなり少なめなのが分かる。東京に限っても、3月は過去平均比で-17.9%・去年比で-14.2%。4月は過去平均比で-28.7%・去年比で-44.0%という値。新潟・熊本にしても似たようなもので、特に3月に入ってからの時間の短さが気になる。

5月以降日照時間がどうなるかについてはまだ未知数だが、現時点で【今年の夏の長期予報】を読み解く限りでは

6月から7月(沖縄・奄美では5月から6月)は北日本と沖縄・奄美では平年に比べて曇りや雨の日が多いでしょう。東日本と西日本では平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みです。その後は北日本と東日本では平年に比べて曇りや雨の日が多いでしょう。西日本と沖縄・奄美では平年と同様に晴れの日が多い見込みです。

とあり、梅雨の時期は北日本と沖縄など、それ以降は北日本と東日本が日照時間の点で例年より少なくなる可能性が高いとしている。北日本は梅雨・夏共に日照時間が平年と比べて少なくなる可能性があり、色々と考えさせられるものがある。

1993年の「平成の米騒動」の時と比較してみる
さて、日照時間の減退と恐らくはそれに連なるであろう冷夏となれば、想像されるのが農作物の不作。特に今回の計測対象地域にも挙げられた「お米」が気になるところ。そこで直近でお米不足が特に問題視された1993年の「平成の米騒動」(この時も冷夏が主要因だった)のデータを抽出し、比較してみることにした。

↑ 東京の日照時間(月あたり、時間、1993年と2010年の比較)
↑ 東京の日照時間(月あたり、時間、1993年と2010年の比較)

↑ 新潟の日照時間(月あたり、時間、1993年と2010年の比較)
↑ 新潟の日照時間(月あたり、時間、1993年と2010年の比較)

↑ 熊本の日照時間(月あたり、時間、1993年と2010年の比較)
↑ 熊本の日照時間(月あたり、時間、1993年と2010年の比較)

2010年4月17日の積雪・東京練馬1月ではやや高い値を示しているが、2月以降はいずれも2010年の方が、1993年時よりさらに日照時間は少ないものとなっている。農作物の出来・不出来は日照時間だけに左右されるものでは無く、気温や降水量にも大きな影響を受けるため、一概には言えないが、日照時間の減退≒曇りか雨≒気温の低下を意味する場合が多いため、警戒と備えをしておく意義は十分にあると思われる(ちなみに【降水量を見ると】平年よりかなり多い)。

もっとも5月以降良好な天候が続き、日照時間が平年並みになれば今件の話は「杞憂」で済む。その方が何よりもありがたい。

一方、1993年の米騒動の時には(タイ米などで)数々の偏見報道が状況を悪化させ、恩を仇で返してしまう結果を招いてしまう結果となった記録が多数残っている。気象状態の監視もさることながら、(報道姿勢の点では1993年の米騒動当時から改善されたとは決して言えない)”一部”マスコミの扇動姿勢にも注意し、惑わされないよう細心の注意を払うと共に、正しい情報を元に正しい判断を成すことが一人ひとりに求められよう。

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