【更新】2010年3月度外食産業売上はマイナス1.6%・休日の少なさと天候悪化が要因

2010/04/27 06:21

日本フードサービス協会は2010年4月26日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2010年3月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス1.6%となり、2か月連続のマイナスとなった。客単価の減少は続き、天候不順や昨年同月と比べて休日が1日少ないことも売り上げを落とす原因となった([発表リリースページ])。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が180、店舗数は29428店舗。今月も前月と比較して事業社数が減少している。

全業態すべてを合わせた3月度売り上げ状況は、前年同月比で98.4%と前年同月を1.6%下回り、先月から続いてマイナスを見せることになった。今回計測月は不景気局面とそれに伴う商品単価の引き下げ傾向から客単価の減少は避けられず、マイナス2.8%に。一方でいわゆる「前年同月比のトリック」「リバウンド」効果もあってか客数は101.3%とわずかながらも増加。しかしながら客単価の減少分を抑えきることはできなかった。

業態別では「比較的」堅調なファストフードだが、お馴染みのめん類がプラス、洋風は意外にも和風に続き低い値に留まった。それだけに「めん類」のプラス13.2%という値がまぶしく見える。なお「和風」には昨今色々と話題豊富な牛丼チェーン店が含まれており、多種多様なセールスプロモーションをしたにも関わらず売上高マイナス8.5%(客数はマイナス7.1%・客単価はマイナス1.5%)という結果を出している。そのような結果から、今回の協会側コメントでも「値引きによる集客効果は限定的だったとみられる」「計画を下回る結果で、今冬から続く厳しい状況は変わっていない」という言い回しが見られるほど、厳しい状況がうかがえる。

ファミレス部門は、洋風チェーン店がかろうじて売り上げをプラスに。中華は店舗数がマイナス12.2%と急減する中で、客数がマイナス4.8%に留まっており、売り上げそのものはマイナス5.7%と大きめではあるが健闘している部類といえる。やはり先月のコメントと同じだが、中華では大型店舗化しているのか、中小店舗が淘汰されているものと思われる。

全店データ
↑ 全店データ(今回は日経プレスリリースではなく日本フードサービス協会のデータベースページから直接取得しているので、通常とは形状が異なります)

悪天候と日取りで
客数増加は最小限に。
価格下落による
売上高マイナス分を
カバーしきれず。
今月は日取り、天候的には複数の悪条件の中で業界全体としては「店舗数は横ばい→」「客数は微増↑」「客単価は下落↓↓」という形になり、売上高そのものはマイナスとなったものの、リリースコメントで「底堅い推移を見せる」という表現を使い、期待を持たせている。その原動力となるのが「昨年12月から連続して客数が前年同月比で増加している」というもの。確かに時系列データを見ると、2010年1月のプラス5.9%は特異な例としても、それ以外はすべて1%台のプラスを記録している。

しかしそれ以上に客単価の減少が著しい。前年同月比プラスとなったのは直近で2009年5月のプラス0.7%が最後。以降は毎月1-5%台の(そして客数のプラス分以上の)マイナスが確認できる。薄利多売を維持できるのならこれでも良いが、やはり利益の面では辛い状況であることが予想される。

景気動向にもよるが、今後外食産業がさらに厳しい選択を迫られるのは容易に想像がつく。消費者の値下げを求める声は続き、世の中全体で安値価格競争は今しばらく続く。食品系の小売では「商品カテゴリの三分化(高品質・高価格、そこそこの品質とそこそこの価格、妥協できる品質と低価格)」が進み、中でも高品質・高価格の商品をブランド化すべく展開にいとまがないようだが、外食チェーン店はどのような対応を考えているのだろうか。

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