カセットテープに魂を吹き込む神業の作品たち

2010/04/25 07:10

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マイケル・ジャクソン音楽を再生するメディアとしては、現在はCDやDVD、さらにはデジタルプレイヤーなどが普及している。しかし昔と比べて絶対数は減っているものの、【オールインワンでレコードを再生できるダイレクトメール】で紹介したレコードや、今でも高齢層を中心に多用されているカセットテープなども「芸術を表現する手段」であることに違いは無い。先日【Toxel.com】で紹介されていたのは、そのカセットテープに音楽そのものではなく、別の方法で「魂」を吹き込んだ作品の数々だった(【該当作品紹介ページ】)。


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↑ カセットテープのテープ部分で描かれたマイケル・ジャクソン
↑ カセットテープのテープ部分で描かれたマイケル・ジャクソン

これはドイツのアーティスト、Erika Iris Simmons氏によるもの。カセットテープのテープ部分を引っ張り出し、各方面で活躍するミュージシャン(など)の肖像画を創り出している。多くの人に音楽を提供するカセットテープを「媒体」ではなく「素材」として用いることで、カセットテープそのものに「曲を創る」「ミュージシャンを創る」の二つの意味を持たせている。

↑ オーストラリア出身のシンガーソングライター、ニック・ケイヴ氏の肖像画と、その元絵となったと思われる写真
↑ オーストラリア出身のシンガーソングライター、ニック・ケイヴ氏の肖像画と、その元絵となったと思われる写真

現時点で42作品が公開されているが、それぞれのミュージシャンは元の写真を参考に、あるものは忠実に、あるものはカセットテープの特徴を活かし、躍動感・臨場感あふれる作品に仕上がっている。

↑ ジョン・レノン氏
↑ ジョン・レノン氏

↑ これは特異な例。カセットテープではなく映像用のフィルムを用いている。また、対象もミュージシャンでは無く、科学者であるアルバート・アインシュタイン氏
↑ これは特異な例。カセットテープではなく映像用のフィルムを用いている。また、対象もミュージシャンでは無く、科学者であるアルバート・アインシュタイン氏

↑ ジミ・ヘンドリックス氏
↑ ジミ・ヘンドリックス氏

子供のいたずらや、カセットテープを廃棄処分するため、中のテープを引っ張り出してスパゲッティ状態にした経験のある人は多いに違いない。しかしそれを単なる「ごちゃごちゃなテープ」として見定めてオシマイにするのではなく、自分の創造活動の素材とし、さらに「音楽を提供するモノ」としてカセットテープとミュージシャンをかけるあたり、発想のベクトルが並大抵のものではない。そしてそれをしっかりと作り上げて作品群として世に送り出すことができるのは、やはりプロの技と表現するしかない。

……自分でも出来ないかな、と試すのは一向に構わないが、くれぐれも「捨てる予定のカセットテープ」で行うように(笑)。


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