50.8%は「リスクだよね」…「投資」という言葉のイメージは?
2010/04/30 05:02


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今調査は2010年2月5日から15日にかけてインターネット経由で20歳から59歳の公務員・会社員に対して行われたもので、有効回答数は1万0976人。男女比は7730対3246、年齢階層比は20代2464人・30代2937人・40代2827人・50代2748人。調査そのものはIpsos日本統計調査が実施した。
【日米の家計資産推移をグラフ化してみる(2009年4Q分)】で解説しているように、日本では預貯金への信頼が厚く、投資にはマイナスのイメージが強い。「お金儲け」という言葉そのものを嫌悪する傾向すら見受けられるほど。お金が何なのか、金融とは社会生活においてどのような役割を果たしているのか、いわゆる「マネーリテラシー」に対する啓蒙・教育が遅れているのが大きな要因。
実際、今調査でも「投資」という言葉に対するイメージとしては、あまり良い印象は持たれていないのが分かる。下記グラフではプラス系の回答を青系統、ネガティブ系を黄色-赤系統で着色したが、大部分を後者で占めているのがひと目で見てとれる。

↑ 投資という言葉を聴いて感じるイメージは(択一)
女性より男性、高齢者より若年層の方が投資に対しては好意的な傾向が見られるが、それでも少数派には違いない。50代になると男女とも8割は「投資はどっちかといえば、ちょっとイヤかな……」という考えで占められる。
ただしこれを年収別で見ると、多少違った動きが確認できる。

↑ 投資という言葉を聴いて感じるイメージは(択一、年収別)

↑ 投資という言葉を聴いて感じるイメージは(プラスイメージ項目総計とマイナスイメージ項目総計の比率)
低年収ほど投資に対するマイナスイメージが強く、年収が上がるにつれてプラスイメージが増加する。特に1500万円以上になると半数近くがプラスに転じる。お金周りに余裕ができ、自分自身も投資を考える・実行する場面が増えると、投資の両面(プラスの面とマイナスの面)が見えてくる、と考えれば納得できる。
興味深いのは「(自分の年収は)わからない・答えたくない」の項目。年収300万円未満の層より「投資」に対するマイナスイメージが強い。自分の年収を特に気にかけない、無頓着な人、言い換えれば「自分のお金のことをあまり考えたくない人」だからこそ、「投資」という言葉にも強い拒否反応を持っているのかもしれない。
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