年金以外にどれだけ必要!? 「年金だけでOK」はわずか2.1%・平均額想定額は約3000万円

2010/04/26 19:30

積立フィデリティ投信は2010年4月13日、退職金と老後生活に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、退職後に公的年金だけで十分生活できると考えている人は2.1%に留まっていることが分かった。平均では【4割強が老後難民予備軍…退職後の資金準備額、ゼロの人は44.3%・50代でも2割強】でも触れているように、公的年金以外に3000万円近い金額を必要だと考えている。また、現在の年収が高い人ほど必要額も増え、年収2000万円以上の人と300万円未満の人との間には3倍近い開きがあるのも確認できる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2010年2月5日から15日にかけてインターネット経由で20歳から59歳の公務員・会社員に対して行われたもので、有効回答数は1万0976人。男女比は7730対3246、年齢階層比は20代2464人・30代2937人・40代2827人・50代2748人。調査そのものはIpsos日本統計調査が実施した。

【年金生活をしているお年寄り世帯のお金のやりくりをグラフ化してみる】にもあるように、多くの年金生活者は公的年金に加え、それまでの積立を切り崩して生活している。それでは退職後に必要となる生活資金について、公的年金以外にどれだけ事前積立が必要かについて現役世代に尋ねたところ、やはり「公的年金だけで十分」とする人はわずかに2.1%に過ぎなかった。若年層ではやや値が大きい傾向があるが、それでも5%にすら達していない。

↑ 退職後に必要となる生活資金の総額は(公的年金を除く)
↑ 退職後に必要となる生活資金の総額は(公的年金を除く)

興味深いのは若年層・女性層ほどやや低めであるものの、全体的な認識としてはほとんど変わりがないこと。「全体」の各区分の中央値を元に算出した平均値は2989万円(約3000万円)とのことで、世間一般に言われている概算値とほぼ同じ値が出ているのが分かる。言い換えれば「退職後において公的年金以外に必要と思われている金額は、年齢や男女の別なく同じ額」ということ。

しかしこれを、現在の年収別で区分すると大きな差異が確認できる。

↑ 退職後に必要となる生活資金の総額は(公的年金を除く)(年収別)
↑ 退職後に必要となる生活資金の総額は(公的年金を除く)(年収別)

下に行くほど赤系統の面積が増え、年収が高いほどイメージする生活水準・必要となる額も大きなものとなり、公的年金だけで足りない度合いが強くなるのがひと目でわかる。特に年収2000万円以上の人は「1億円以上が必要」と考えている人が三分の一に達している。もっとも(余剰資金と年収がそのまま比例するわけではないが、)「年収の何年分か」で考えれば話は別になる……ということで、区分の中央値を元に年収別の「必要額」を算出したのが次の図。

↑ 退職後に必要となる生活資金の総額は(公的年金を除く)(年収別)(中央値を元に算出した平均額・万円)
↑ 退職後に必要となる生活資金の総額は(公的年金を除く)(年収別)(中央値を元に算出した平均額・万円)

年収700万円を超えると、大体年収の3-4倍を想定している計算になる。一方でそれ以下だと年収が下がるにつれて負担が大きくなり、考えている積立額の達成が難しくなることが予想される。

【4割強が老後難民予備軍…退職後の資金準備額、ゼロの人は44.3%・50代でも2割強】でも言及しているが、生活資金は退職後に想定している生活水準で大きく変動する。それを考慮した上で、自分の退職金予定額・現在の収入と貯蓄ペース・貯蓄額などさまざまなお金の状況を把握し、今後を見通せる計画(ライフプラン)を作成すれば、「これからのお金の不安」を少しでも減らせることができるし、計画的な蓄財も可能となる。

日本ではライフプランの作成そのものがまだ普及しておらず、「ライフプラン」という言葉そのものも浸透していないのが現状だが、是非とも作成をお勧めしたい。足元が少しでも明るく見え、ハードルも低く感じるはずだ。

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