主要国のエネルギー輸入依存度をグラフ化してみる

2010/04/23 05:18

エネルギー輸入電気事業連合会は2010年4月15日、「図表で語るエネルギーの基礎2009-2010」を公開した。今回は【各国のエネルギー政策が見えてくる・世界主要国のエネルギー源をグラフ化してみる】【石油中心から多様化へ…日本の一次エネルギー消費推移をグラフ化してみる】に続き、主要国のエネルギー輸入依存度をグラフ化してみることにした。各国のエネルギー自給率やエネルギーに対する国レベルでの政策をかいま見ることができるグラフといえよう(【該当ページ】)。

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今グラフは各国が消費エネルギーのどれほどを海外に依存しているかについて図にしたもの。100%なら国内消費エネルギーの100%を海外からの輸入に頼っていることになる。逆にマイナスの場合は、自国内で生産したエネルギーで原則まかない切れており、さらに余った分(マイナスの分)を海外に何らかの形で輸出している計算。もっともこれらの値は全部の総和。例えばプラスの国(輸入国)が一切エネルギーを国外に輸出していない、わけではないのに注意する必要がある。

↑ 主要国のエネルギー輸入依存度(2007年)(マイナスは輸出を示す)
↑ 主要国のエネルギー輸入依存度(2007年)(マイナスは輸出を示す)

原子力の場合は燃料の輸入問題はあるが、それを別にすれば自国内でエネルギーを生産していると考えることもできる。そこでこのグラフでは原子力を含めた場合と、除外した場合の2通りで算出した値をグラフにしている。

以前【各国のエネルギー政策が見えてくる・世界主要国のエネルギー源をグラフ化してみる】でも解説したように、2007年時点ではイタリアは脱原発政策を貫いているため、含む・除く双方で同じ値を示している。一方、エネルギーの自給自足・自活をポリシーとしているフランスでは積極的な原発推進をしている関係で、含む・除くの差が非常に大きなものとなっている。

日本は原子力込みでも82%の
エネルギーを輸入に頼っている
エネルギー輸入大国
それらの特異的な動向を除けば、日本・韓国・イタリア・ドイツまでがエネルギー輸入大国、フランス・アメリカ・インド・イギリス・ブラジル・中国が輸入小国、そしてカナダとロシアが輸出大国であるのが分かる。意外に思えるのが「カナダがエネルギー輸出大国」であることだが、同国では石油が採掘できる他に自然に恵まれており、水力発電が極めて盛ん。自国内の電力料金も安めであるし、他国に輸出できる余裕すらある(もちろん無駄使いをしているわけではない)。

また、計測時の2007年から現在にかけて、「先進国は金融危機で経済が落ち込み気味」「新興国、特に中国は工業化の進展でエネルギー不足が進展」という状況がであることを考えると、現時点ではこのグラフはそれなりに大きな変移を見せている可能性もある。電気事業連合会のデータが更新されたら、今データとの比較を行うことで、興味深い変遷を確認できるかもしれない。

さらに日本が少資源国であるがため、エネルギーの多くを輸入に頼っている現状が改めて認識できる。輸入でエネルギーが確保されている状況に慣れていると、大人でもつい忘れがち、湯水のように沸いてくるものと勘違いしがちだが、決して忘れてはならない現実である。

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