7割が「自分の退職後は今の高齢者よりもツラい生活」
2010/04/19 07:10


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今調査は2010年2月5日から15日にかけてインターネット経由で20歳から59歳の公務員・会社員に対して行われたもので、有効回答数は1万0976人。男女比は7730対3246、年齢階層比は20代2464人・30代2937人・40代2827人・50代2748人。調査そのものはIpsos日本統計調査が実施した。
同アンケートでは退職後の生活について、7割が前向きな「考え」を持つと答えている。しかしそれは希望であり、現実を見据えた想像とはまた別のもの。実際にはどのような生活を送れかについて想像してもらったところ、「今の高齢者と比較して」かなり状況は厳しくなっているだろう、という想像が多数を占めていた。見方を変えれば、若年層・中堅層は現在の高齢者たちを羨望のまなざしで見つめていることになる。

↑ 退職後の自分の生活を今の高齢者の生活と比べてみると
全般的に赤系統の部分が圧倒的に多く、大多数が「今の高齢者より自分の退職後の生活はツラいだろうな」と考えていることが分かる。また「悪い」層だけを見ると、男性が40代までほぼ横ばいなのに対し、女性は30代でもっとも悲観的な考えを持っているように見える。
これをDI値(今よりも良い=2、どちらかと言えば良い=1、変わらない=0、どちらかと言えば悪い=-1、今よりも悪い=-2で算出)で見ると、男女とも30-40代世代がもっとも悲観的、そして男性よりも女性の方が悲観的であることが見えてくる。

↑ 退職後の自分の生活を今の高齢者の生活と比べてみると(DI値)
全体のDI値は-0.95、つまり年齢・性別を超えた総意としては「今の高齢者よりも自分の退職後の生活は悪くなる」という結論に落ち着くことになる。経済の発展をはじめとした集団としての活力や成長性は、将来への希望によって培われるところが多い。まずはこのDI値を少なくともプラスマイナスゼロに持ち上げるような施策が求められる。
今回はグラフ生成・精査を略したが、元資料では「現在の保有資産別」のデータも掲載されている。当然ながら手持ち資産が多い方が、将来への展望は明るいものとなっている。
ただしDI値がプラスに転じるのは、現在保有資産が1500万円以上の層。まずはそこまで自分自身の資産をかさ上げすることが、とりあえずの目標として考えるのも一興だ。
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