四分の三は3人までの世帯…構成人数別世帯数の推移をグラフ化してみる

2010/04/16 05:10

多人数世帯先の2010年4月9日に公開した記事【共働き世帯の増え方をグラフ化してみる】【平成20年国民生活基礎調査】の収録データを元に、共働き世帯の推移をグラフ化した際、世帯構成に関する複数の結果データが気になった。このデータは今後の記事にも役に立つと確証し、何回かに分けてグラフ化と精査を試みることにした。今回は一連の記事の最後として、世帯を構成する人数別の世帯推移を確認してみることにする。

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データそのものは総務省統計局に配されているデータベース【e-Stat】から「平成20年国民生活基礎調査」のキーワードで検索。結果ページから「世帯票」「年次推移(第1表-第17表)」「1.世帯数-構成割合、世帯人員・年次別」をダウンロード。そのデータからグラフを生成する。

まずは純粋に世帯構成人数別の世帯数推移。世帯構成人数そのものが減少しているため、1966年-1970年は8人以上の世帯を一括して8人世帯に、1971年以降は6人以上の世帯を一括して6人世帯としている。それぞれの年で該当世帯が多少跳ねているのが確認できるはずだ。

↑ 世帯人数別世帯数推移(1953年-2008年、千人)
↑ 世帯人数別世帯数推移(1953年-2008年、千人)

一人世帯・二人世帯の急カーブによる上昇、三人世帯の緩やかな上昇がひと目でわかる。そして四人世帯は1970年後半までは増加していたものの、それ以降は緩やかな減少。五人世帯となると1960年後半以降はほぼ横ばいで。1990年以降になると漸減状態となっている。

人口が増加傾向を見せるためには、1世帯あたりの子供の人数が2人+α(理論上は2人いれば横ばいだが、不慮の事故などによる減少分を考慮すると「+α」が求められる)以上は必要。単純に今データが核家族だけだったとしても5人世帯以上が減少している以上、人口の減少が避けられないことは明らか。さらに実際には三世代世帯なども含まれるので(もちろん一人身の親+未婚の子供世帯もあるが)、事態はさらに厳しいものとみて良い。

いわば今データは日本の「少子化」「核家族化」の双方を表すグラフともいえるが、それがさらにはっきりと分かるのが次の図。世帯人数別に、世帯数を比率で区分したもの。少人数世帯を赤系統の色で着色したが、その色が下に(年代が今現在に)近付くにつれて、伸びていくようすが分かる。

↑ 世帯人数別世帯数比率推移(1953年-2008年)
↑ 世帯人数別世帯数比率推移(1953年-2008年)

1人-3人までの世帯は1953年時点では3割にも満たなかった。それが1970年には50%を超え、直近の2008年データでは74.1%にまで伸びている。世帯数そのものが増加しても、1世帯あたりの人数が減少しているのであれば、総人口が増えるはずもない。



日本の世帯構成の変化の特徴は「少子化」「核家族化」「少人数構成世帯の増加」にある。【「結婚しても子供は必要ない」20代・30代は6割に】でも説明されている、社会感・価値観の変化も一因だが、同時に【「子供は欲しい、けど……」最大のハードルは健康? 仕事との両立? いえいえやっぱり……】にもあるように、金銭面を中心とした社会全体のバックアップ体制に問題がある。しかし直接現金をばら撒いても【子供手当、教育費・子供の将来のための貯金が6割強ずつ。しかし実際は……】のような事態に陥るだけでなく、湯水のように大切な国庫を無駄に国外に流すことは日の目を見るより明らか。

例えば慢性的な不足が指摘されている保育所について、国営のものを創設し、サポート体制を築き上げるという手がある。これなら「国外に国庫が流出」することも無いし、新規雇用の創出も促せる。「共働きを促進することになるから良くない」という横やりも入ることが予想されるが、ならば共働きをしなくても済むように世帯主の可処分所得が増える対策を打てば良い。そもそもそのような「保育所設置促進反対」の意見を語る方々は、実際に保育所不足に悩み、苦労している主婦の方々を目の前に、同じ言葉を胸を張って語れるのであろうか。

ともあれ世帯構成別に見た上でも、人口問題は短期的なものではなく、明確な戦略を打ち立てた上で、中長期的な視点で見なければならない。他国の問題ではなく、自国の問題であることを明確にした上で、不確定要素の少ない自国内での解決法を模索すべきである。

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