子供がいる核家族世帯数は30余年あまりほぼ横ばい!? 核家族の中身の推移をグラフ化してみる

2010/04/14 12:05

核家族先に【共働き世帯の増え方をグラフ化してみる】で2009年5月21日に厚生労働省から公開された、【平成20年国民生活基礎調査】の収録データをベースとして、共働き世帯の推移をグラフ化した際に、世帯構成にまつわるデータが目に留まった。今後、別の記事のデータ・参考用資料として使えるものもあるので、何回かに分けてグラフ・精査を試みることにした。今回は核家族世帯にスポットライトをあて、もう少し細かい区分でその推移をチェックしてみることにする。

スポンサードリンク


データそのものは総務省統計局のデータベース【e-Stat】から「平成20年国民生活基礎調査」で検索。結果ページから「世帯票」「年次推移(第1表-第17表)」を順に選び、「第02表 世帯数-構成割合、世帯構造・年次別」を取得。そのデータからグラフを生成する。

まず核家族(二世代家族)そのものだが、漸増を続けていることは以前の記事でも解説した通り。

↑ 種類別世帯数推移(千世帯、1968年-2008年)
↑ 種類別世帯数推移(千世帯、1968年-2008年)(再録)

そこで核家族を「夫婦のみ(子供なし)」「夫婦と未婚の子供のみ」「一人親と未婚の子のみ」の3通りに区分し、その推移を見ることにする。「夫婦のみ(子供なし)」はいわゆる「DINKS(ダブルインカム・ノーキッズ)」を決め込んでいる、あるいは諸般の事情でそうせざるを得ない夫婦の場合もあるし、結婚してからまだ日が浅く、子供が授けられていないだけの場合もある。一方で「一人親と未婚の子のみ」は配偶者と死別、離婚、あるいはいわゆる「未婚の母」の場合が想定される。

ともあれ、まずは核家族の内部区分別に世帯数を積み上げた棒グラフが次の図。核家族そのものが増加しているのは先のグラフにもある通りだが、その内部構成としては「子供がいない核家族世帯の大幅な増加」と「一人親+未婚の子世帯の漸増」であることが分かる。

↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2008年、積上げグラフ)
↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2008年、積上げグラフ)

夫婦と子供から成る核家族数はさほど変化が無く、夫婦のみ・一人親と子供世帯の増加によって、核家族内の構成比も変化を遂げている。

↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(1968年-2008年)
↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(1968年-2008年)

中央部分の赤い「夫婦と未婚の子供のみ」世帯の比率が思いっきり減少し、両サイドから圧迫を受けているのが確認できる。特に子供なし核家族世帯の比率増加は著しく、この40年で核家族全体に占める割合は2倍以上となっている。

最後に純粋な世帯数を折れ線グラフにしたもの。

↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2008年)
↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2008年)

今記事タイトルにもあるが、「夫婦と未婚の子供のみ」世帯数は1970年代後半からほぼ横ばい、あるいは微減状態にある。一方で「子供がいない核家族世帯の大幅な増加」と「一人親+未婚の子世帯の漸増」があらためて、そしてしっかりと確認できる。



「一人親+未婚の子世帯の漸増」は離婚件数の増加を見れば理解はできる(【日本の婚姻率・離婚率・初婚年齢の推移をグラフ化してみる】)。一方で「子供がいない核家族世帯」つまり「夫婦だけの世帯」の増加は、単に「子供が授かるのを待っている状態」「しばらく新婚生活を楽しみたい世帯」の増加だけでは説明がつきにくい。これは以前内閣府の調査結果として出された【「結婚しても子供は必要ない」20代・30代は6割に】で語られている「結婚しても子供を持つ必要性を感じない夫婦の増加」が大きな要因であると考えられる。

世帯・家族に対する価値観の変化や、生活そのものの厳しさなどがこの傾向をもたらしているのだとすれば、短期的では無く中長期的な成果しか望めないとしても、早急に何らかの、そして戦略的な手を打つ必要に迫られていることは間違いない。「子供や孫の名義で闇金から借りた金で、見ず知らずのガキどもにお年玉を配るような」付け焼刃・党利党則のみで決定したような政策では決してなく、確かな明日を見据えることができるようなものを、である。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー