【更新】日本は株価低迷が響き「株式・出資金」項目額が減少、「現金・預金」の額が増加(日米家計資産推移:2009年4Q分)

2010/03/24 12:05

日本銀行は2010年3月23日、2009年第4四半期(10-12月)における資金循環の日米比較に関するレポートを公開した。それによると世界各国での株価上昇の影響を受けてアメリカは手堅い「債券」の額が減り、「株式・出資金」「投資信託」などの項目の額は上昇を見せることになった。一方日本は株価低迷などが響き「株式・出資金」項目額が減り、「現金・預金」の額が増える傾向を見せている(【リリース掲載ページ】)。

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今リリースは日本銀行が年4回定期的に速報値として発表しているもの。以前掲載した【日本の家計における金融資産の構成比率の変化をグラフ化してみる】から連携・連動させる形で色々とグラフ化してみることにする。

まずは直近、2009年第4四半期(3Q)時点での、日米の家計における資産構成比率。日本が現金や預金に大きく傾倒している一方で、アメリカが株式や投資信託、債券を大量に保有している図式に変わりは無い。

日米家計金融資産構成比率比較(2009年4Q)
↑ 日米家計金融資産構成比率比較(2009年4Q)

これを日米別にその推移をグラフ化する。まずは日本。構成比率と絶対額の推移を見てみる。

日本の家計金融資産構成比率比較(1997年-2009年4Q)
↑ 日本の家計金融資産構成比率比較(1997年-2009年4Q)

日本の家計金融資産構成(1997年-2009年4Q)(単位:兆円)
↑ 日本の家計金融資産構成(1997年-2009年4Q)(単位:兆円)

直近数年で「現金・預金」の比率が大きく伸びたのは、貯金額そのものが増えたというよりは、株価の低迷によるところが大きい。直近前四半期と比べると、現金・預金の額が増え、株式などの額が減っている。株価の低迷だけでなく、株式の売却による現金化の流れも推定できる。

一方アメリカ。

米家計金融資産構成比率推移(2007年4Q-2009年4Q)
↑ 米家計金融資産構成比率推移(2007年4Q-2009年4Q)

米家計金融資産構成額推移(2007年4Q-2009年4Q)(兆ドル)
↑ 米家計金融資産構成額推移(2007年4Q-2009年4Q)(兆ドル)

日本と違い株価上昇で「株式・出資金」の項目で額・率共に増加する傾向を見せている。また一部で「アメリカの貯蓄性向は増加傾向にある」という話もあるが、今期を見ると確かに「現金・預金」項目は前期より増加している。一方で手堅い金融資産の代表格ともいえる「債券」「保険・年金準備金」のうち、「債券」は率・額共に減少しており、株価上昇に合わせて資産ポジションの調整を行ったようにも見える。

昨年初秋以降の経済・株価動向における「日本」と「その他諸外国」とのかい離状況を見れば分かるように、日本国内においてはこれまで以上に政治状況の悪化に伴う経済への不安(定)化の高まりから、株価・経済は大きく動く様相を見せている。今回の2009年第4四半期のデータでも一部動きが見られたが、昨今の状況が日本の家計における金融資産に動きを見せる作用をもたらしているのは確か。今後どのような変化がもたらされるのか、これまで以上に注意深く見守る必要があろう。


※2013.06.25.更新
今件記事は説明が多分に重なる部分などを省略した簡略版です。全体版及び最新版については【日米家計資産推移(日銀)最新記事】にて掲載しています。

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