雇用・所得環境の悪化継続、総額マイナスは15か月連続に…2010年2月度チェーンストア売上高、マイナス2.4%

2010/03/24 06:58

【日本チェーンストア協会】は2010年3月23日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2010年2月度における販売統計速報を発表した。それによると2010年2月は雇用・所得環境の悪化継続、先行き不透明感などを背景とする節約志向の高まりを受けて、総販売額は前年同月比で15か月連続して下回る-2.4%という結果となった。バレンタインデーや節分など、季節もののアイテム、特に食品系の動きは悪くは無かったため、下げ幅が縮小しているのがせめてもの幸いといえる(【発表リリース】)。

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今調査結果は協会加入の68社・8201店舗に対して行われている。店舗数は先月比で7店舗減、前年同月比で585店舗減。売り場面積は前年同月比101.3%と1.3%ほど増えている。今月も、店舗数が先月比・前年同月比共にマイナスという結果となっており、企業数は変わらない。業界レベルでリストラクチャリングが継続している雰囲気だ。また前年同月比で店舗数が減少しているにも関わらず、売り場面積がわずかだが増加している状況から、規模の拡大統合化(あるいは小規模店舗の閉鎖)を昨今の難局解決打開策と見ていることが推測される。いわゆる「スケールメリットによる事態打開」を模索しているということだ。あるいは単に、中小の店舗が淘汰された可能性も否定できないが。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前のと比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……9333億1290万円
・食料品部門……構成比:66.2%(前年同月比97.2%、▲2.8%)
・衣料品部門……構成比:9.3%(前年同月比98.0%、▲2.0%)
・住関品部門……構成比:18.7%(前年同月比98.1%、▲1.9%)
・サービス部門…構成比:0.4%(前年同月比99.8%、▲4.6%)
・その他…………構成比:5.5%(前年同月比98.8%、▲1.2%)

春間近でも
消費者のお財布は冬将軍滞在中。
「前年同月比のワナ」で
そろそろプラス化も?
2月は冒頭でも一部触れたように、可処分所得の減少や雇用情勢の悪化など、相変わらず生活防衛意識を刺激する経済情勢が継続しており、全般的な売り上げは決して良く無かった。前政権のタマモノ、エコポイントによる薄型テレビなどの家電商品、季節ものの恵方巻や手巻きずしの材料、板チョコなどの手作り用製菓材料など一部商品の動きは良かったものの、全体的な流れを変えるまでには至らず、売上高は前年同月比でマイナスを見せることとなった。

具体的品目としては、食料品は相場高で野菜系は全般的に堅調、果物は相場安で軟調。惣菜では米飯、恵方巻などの寿司の動きは堅調。乳製品、デザート、冷凍食品なども良い動きをしている。

衣料品は新年度を間近にひかえていることもあり、卒業・入学式などのセレモニー用フォーマルスーツや、学生服、スーツなどは好調さを見せていたが、そろそろ春を迎えることもありセーターやジャケットなどは不調。また雨が多かったことからレイングッズの動きも良かった。住関品は薄型テレビやエアコンなどは堅調なものの、新型インフルエンザそのものが直近の峠を越したことから空気清浄機は不調。また、自転車や学童文具などの動きは良いものの、ランドセルなどが鈍かったのはやや気になるところ。

2月は年度末を控えて特に学校関連でそれなりに単価の高い、デパートなどが得意とする分野の商品が売れ始める時期ではあるが、それでも前年同月比でマイナスを示すあたり、今業界の厳しさを改めて認識させるものとなっている。ただ、リーマンショックで大いに売り上げを落とした2009年前半から1年が経過し、いわゆる「前年同月比のワナ」(数字が落ち込む時期が発生すると、その翌年の同月はその値をベースに前年同月比が計算されるので、絶対値的な数字はさほど良く無くともプラスの値が出て、「状況が素晴らしく良くなった」という誤解を受けてしまう。いわゆるリバウンドのようなもの)が出始める雰囲気は感じられる。来月あたり、もしかすると久々に売り上げで前年同月比プラスを拝むことができるかもしれない。

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