大学生のアルバイト事情をグラフ化してみる

2010/03/21 12:10

大学生のアルバイトイメージ独立行政法人日本学生支援機構は2010年3月18日、2008年度における学生生活状況を調査した結果「平成20年度学生生活調査について」を発表した。そこには主に金銭面から、現在の日本の大学生の生活事情を推し量れる各種データが掲載されている。今回はその中から、大学生のアルバイト事情をかいま見れる数字をいくつか取り出し、グラフ化してみることにしよう(【発表リリース】)。

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今調査は2008年11月に大学、短期大学及び大学院の別、さらに大学及び短期大学については、昼間部、夜間部別、大学院については修士課程、博士課程、専門職学位課程別に所定の調査票によって行われたもので、有効回答数は4万1222人。

経年データのうち、アルバイト従業者率が調査項目に挙がっている2002年度以降について、まずは「大学学部・昼間部の学生で、アルバイトをしている人の割合」をグラフ化したのが次の図。アルバイト従事者については「仕送りだけで学生生活できるけど、余裕が欲しいので……」という人と「仕送りだけだと学生生活の継続は無理。アルバイトで不足分をまかなわないと(+仕送りが無い)」という人にも区分してある。

↑ アルバイト従事者率(大学学部・昼間部)
↑ アルバイト従事者率(大学学部・昼間部)

アルバイトをしていない大学生の比率は、少なくとも今世紀に入ってからはほとんど変化が無い。一方で、仕送りだけでは生活が出来ないのでアルバイトをしている学生の比率は減少傾向にあり、生活上のゆとりを求めてアルバイトに従事する学生が増加する傾向を見せている。もっとも直近の2008年度においては、やや生活苦によるバイト従事者が増加しており、気になるところではある(仕送りについては【一人暮らしの大学生、仕送り率は84.9%・平均額は9万5000円。では社会人は?】も参照されたし)。

「アルバイト従事者」とひとくくりにしているが、その内容を大別すると、また違った「世情」が見えてくる。

↑ アルバイト従事者の職種別学生数の割合(大学昼間部)
↑ アルバイト従事者の職種別学生数の割合(大学昼間部)

・家庭教師の比率は年々減少
・軽労働の比率は年々増加
・事務の比率も少しずつだが減少

【家賃の面から大学生の収入と生活の厳しさをグラフ化してみる】などでも触れているが、かつては「家庭教師」は大学生のアルバイトの定番職種の一つだった。しかしニーズが減少しているのと学生側が敬遠しているようで、この8年の間に17.5%から12.5%にまで従事率が減少している。

一方、ファストフードやコンビニなど小売業での作業に代表される「軽労働」は増加の一途をたどり、2002年度時点では64.2%だったものが2008年度では71.4%にまで増加している。「事務」も少しずつ減っているところを見ると、「頭をよく使うタイプのアルバイトが敬遠され、作業上のリスクも低く身体的な負担も少ない軽労働が好かれている」ようだ。もっとも大学生向けのアルバイトの需要そのものが、そのような変移を見せている可能性はある。実際、2009年の時点で「家庭教師に勉強をお願いしている世帯は1.6%」という結果(【携帯ゲーム機で「学習」している中学生は9%】)も出ているくらいだ。



ちなみに昼間部の大学生全体における週あたりの平均アルバイト時間は約10時間という結果が出ている。アルバイトをしていない学生も含めて均したことを考えれば、実際にはバイト就労時間は週12時間くらいと考えれば良いだろう。

↑ 週間平均生活時間(大学学部・昼間部)(2008年11月における不特定な一週間を調査)
↑ 週間平均生活時間(大学学部・昼間部)(2008年11月における不特定な一週間を調査)

学生時代、特に大学生においては勉学そのもの以外の日常・社会生活も重要な「学びの場」であることに違いは無い。だが、アルバイトにかまけて授業を軽視するようなことは無いように気を付けてほしいものだ。

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