新聞をもっとも買っているのはどこの都市? 新聞・雑誌・書籍などの購入金額をグラフ化してみる

2010/03/17 12:00

新聞イメージ【「ぎょうざ日本一」の栄冠、2009年は50円差で宇都宮市の頭上に】では、2009年発表分の【家計調査速報】の公開値をベースとし、県庁所在地・政令指定都市での「ぎょうざ」の消費量の比較を行った。当然ながらこの「家計調査速報」では「ぎょうざ」のみならず、一般生活で消費する品々の消費性向が記載されている。今回はその中から、当サイトで記事テーマとして取り上げることが多く、先日も【新聞や雑誌の買われ方はこの10年でどのように変化したのか……週刊誌や雑誌、書籍の支出額をグラフ化してみる (追補編)】などで消費性向の変化について精査した、新聞や雑誌、週刊誌、書籍など紙媒体への支出金額について目を向けてみることにした。

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今統計データは県庁所在地と政令市を対象としており、データ抽出に際しては「二人以上の世帯」のものを用いた。まずは新聞について、支出金額上位20位をグラフ化する。

↑ 世帯当たり年間新聞支出金額上位20位(2009年)(県庁所在地と政令市)(円)
↑ 世帯当たり年間新聞支出金額上位20位(2009年)(県庁所在地と政令市)(円)

もっとも多い都市は奈良市の4万4654円。月ベースで3721円だから、ほぼすべての世帯で新聞を取っている計算になる。ざっと見た限りでは人口の多い少ないとはあまり関連性は無く、「北部圏の都市が少ないかな?」という雰囲気は感じられる。

続いて雑誌や週刊誌の支出金額。これは意外な結果が出ている。

↑ 世帯当たり年間雑誌・週刊誌支出金額上位20位(2009年)(県庁所在地と政令市)(円)
↑ 世帯当たり年間雑誌・週刊誌支出金額上位20位(2009年)(県庁所在地と政令市)(円)

第二位の富山市は7469円。月ベースでは622円(世帯あたり)。週刊誌なら2冊、雑誌だと1.5冊くらいの金額でしか無い。上位都市の世帯単位であることを考えれば、【週刊誌や雑誌、書籍の支出額をグラフ化してみる(拡大版)…(上)世帯や一人あたりの金額推移】などで示した数字と大きな違いはないことが分かる。

それより気になるのは長野市の突出ぶり。第二位の富山市と比べると2000円近い差を見せている。購入頻度の数字を確認しても、富山市が776(世帯・年、以下同)なのに対し、長野市は1099もの値を見せている。つまり、1冊1冊の単価が高いからでは無く、単純に週刊誌や雑誌をたくさん買い求めていることになる。長野市市民はそれほどまでに雑誌・週刊誌好きなのだろうか。

最後に書籍。週刊誌や雑誌以外の本、例えば単行本や文庫本、絵本、年鑑、マンガ本、辞典などが該当する。

↑ 世帯当たり年間書籍支出金額上位20位(2009年)(県庁所在地と政令市)(円)
↑ 世帯当たり年間書籍支出金額上位20位(2009年)(県庁所在地と政令市)(円)

東京都区部が一番多く、年間1万3370円。月あたり1000円強の計算になる。単行本なら大体1-2冊くらいの金額だろう。都市の配され方としては分散しているように見え、特に際立った傾向というものは見られない。



雑誌や新聞などの紙媒体、そしてテレビなどの既存メディアからは口々に「携帯電話に時間もお金も奪われている」という愚痴が語られる。実際、携帯電話の使用料だけを見ても、雑誌や新聞とは言葉通り「ケタ違い」の値を示している。

↑ 世帯当たりの年間携帯電話通信料(円)(2009年)(上位10県庁所在地と政令市)
↑ 世帯当たりの年間携帯電話通信料(円)(2009年)(上位10県庁所在地と政令市)(再録)

携帯電話が無かった、あるいはあまり使われなかった時代は、これらの金額が多かれ少なかれ他のメディアに回されていた可能性を考えれば、「シェアを食われた」という主張にもうなづかざるを得ない。

とはいえ、文句をつけたり非難を浴びせたり、バッシングをしたところで事態が改善するわけではなく、時計の針を逆回転できるはずもない。現状を見定めた上で、どのように活用していくか、生き残っていくか、生まれ変わる・進化するかを考えた方が賢いやり方といえる。

また、新聞・雑誌や週刊誌・書籍それぞれにおいて、消費する額が多い都市部が異なるのも興味深い話ではある。単に大まかな捉え方での「紙媒体好き」な都市があるというわけではなく、新聞なら新聞なりに、好かれる・購読者が多い地域があるということだ。各該当媒体はその違いを見極めることができれば、読者ニーズにマッチした方針を打ちたてられるに違いない。

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