新卒採用企業、全学歴で前年比マイナスへ

2010/03/06 08:00

就職活動イメージ厚生労働省は2010年3月5日、同年2月における労働経済動向調査の概要を発表した。それによると同年2月1日の時点で今年春の新規学卒者の採用について「内定あり」とした企業の割合は、すべての学歴で前年を下回ったことが分かった。特に高校卒は7ポイント、高専・短大卒は5ポイントマイナスとなり、不景気の中で企業の新卒採用意欲が厳しい状態なのが確認できる(【発表リリース】)。

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今調査は2010年2月1日から5日にかけて同年2月1日の状況について、調査票郵送報告方式・インターネット利用のオンライン報告方式の併用で実施されたもので、対象は事業所規模30人以上の全国の民営事業所5835か所。回答事務所数は3338か所。

それによると2010年の新規学卒者の採用内定について「あり」とした事務所の割合は高校卒で31%、大学卒でも32-33%と厳しい状態なのが見て取れる。

↑ 平成22年新規学卒者の「採用内定あり」の事業所の割合
↑ 平成22年新規学卒者の「採用内定あり」の事業所の割合

すべての学歴で前年を下回っており、先の【大学生の就職内定率は73.1%・前年比7.9ポイントのマイナス】で懸念していた「2009年秋以降の就職活動による内定率の巻き返し」があまり期待できない可能性を示唆している。

また、労働力の過不足についても全体的には過剰気味の傾向がある中で、需給のミスマッチが起きているのが分かる。次のグラフはそれぞれの業種における「正社員」「パート」それぞれの労働力が過剰・不足な事務所の割合を算出した上で、「不足事務所」から「過剰事務所」を引いた値。この値がプラスな業種ほど、該当労働力が不足しており、マイナスが大きくなるほど労働力が余り気味であることを示す。

↑ 労働者過不足判断DI(2010年2月)(不足事務所割合-過剰事務所割合)
↑ 労働者過不足判断DI(2010年2月)(不足事務所割合-過剰事務所割合)

「医療・福祉」「運輸業・郵便業」「生活関連サービス業、娯楽業」などの人員不足、「サービス業」「卸売業・小売業」「宿泊業、飲食サービス業」のパートタイム労働者の不足、その他は全般的に「労働力は余り気味」な状況が分かる。

全体的な「不足判断DI」の経年推移を見てみると、いわゆる2007年夏の「サブプライムローンショック」で「パートタイム労働者」への雇用調整が始まったこと、「リーマンショック」で大きな打撃が起きたことが把握できる。また、「パートタイム労働者」が2009年初頭のプラスマイナスゼロあたりで底打ちしたのに対し、「正社員」はさらにキツいカーブを描いて下落、2009年夏あたりでようやく復調の兆しが見えてきたことなども分かる。

↑ 労働者過不足判断DI推移(過剰事務所割合-不足事務所割合)
↑ 労働者過不足判断DI推移(過剰事務所割合-不足事務所割合)

ただ、正社員のDIは5期連続でマイナスを継続している。パートタイム労働者の横ばいの時期とほぼ重なるため、パートタイムが雇用の調整を果たしているとも考えられるが、企業の「労働力の過剰感」はまだ強く、新卒には厳しい時代が継続しそうではある。

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