女子高生は2人に1人がこの半年で着うた購入…最新モバイル配信動向(2010年発表)

2010/03/02 07:09

日本レコード協会は2010年2月25日、2009年度の「音楽メディアユーザー実態調査」の報告書を公開した。それによると調査母体においては、過去半年で「着うた」「着うたフル」を購入した人は約2割であることが分かった。「着メロ」は1割半程度で、音楽系のモバイル配信が「着うた」系に移行していることが分かる。また、利用傾向では男性は高校生がピークなのに対し、女性は20代社会人までピークが継続しており、女性の方がモバイル配信と相性が良いことがうかがえる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2009年9月2日から7日にかけて12-69歳の男女に対してインターネット経由で行ったもので、有効回答数は5024人。男女比は1対1、日本を5つの地域に区分した上での地域別・年齢階層別はほぼ均等割り当て(中学生がやや少なめ、高校生、大学生・専門学校生がやや多め)。

調査時において過去半年間、つまり2009年3月から8月において、モバイル配信の楽曲などを購入したかについて尋ねたところ、「着メロ」は15.9%・「着うた」は19.5%・「着うたフル」は17.9%という結果が出た。後述するがモバイル配信はCD以上に世代間の格差が大きいため、均(なら)すと案外低い数字となってしまう。

↑ 過去半年間のモバイル配信の購入率
↑ 過去半年間のモバイル配信の購入率

つまりこの場合、調査母体全体では「着うた」を過去半年間で1度も購入しなかった人は80.5%に達しているというわけだ。

また、各サービス毎の利用率を見ると、冒頭でも触れているように「着メロ」よりも「着うた(フル)」の方が高い。利用そのものが「メロ」より、後発の「うた」に移行しつつあることが分かる。

この購入率を性別・年齢階層別にみると、大きなジェネレーションギャップが生じているのが確認できる。

↑ 過去半年間のモバイル配信の購入率(男性・年代別)
↑ 過去半年間のモバイル配信の購入率(男性・年代別)

↑ 過去半年間のモバイル配信の購入率(女性・年代別)
↑ 過去半年間のモバイル配信の購入率(女性・年代別)

元々曲を視聴するという趣向では、若年層の方が頻度が高い傾向がある。ましてやデジタルの最先端端末ともいえるモバイル系のアイテムを使っての購入ともなれば、若年層が得意とするところとなる。人によっては60代の5%前後の購入率ですら「そんなにいるの!?」と思うこともあるだろう。

また、男性が高校生をピークとし、以後利用はなだらかなカーブを描いて減少していくのに対し、女性は20代社会人にいたるまで高い購入率を維持しているのが特徴的。「着うた」の利用率は高校生の50.7%がピークだが、20代社会人でも44.1%を維持している。特に「着うたフル」は大学生などから20代社会人にいたる過程で増加すらしている。

購入楽曲数はどれくらい……?
利用頻度の高い「着うた」「着うたフル」に限定し、利用者がどのくらい曲を購入しているのかを属性別にグラフ化したのが次の図。やはり若年層の利用が圧倒的に多いのがひと目で分かる。

↑ 過去半年間のモバイル配信の購入曲数(対象者内平均)
↑ 過去半年間のモバイル配信の購入曲数(対象者内平均)

「利用者」に限定すれば「着うた」は男性が中学生-大学・専門学生、女性が高校-大学・専門学生がピークとなる。他方「着うた」より料金が高めの「着うたフル」は40代-50代の方が利用曲数が多い。利用者のお財布事情を表しているようで、興味深い。また、曲数そのものは男女ほぼ同等、むしろ男性の方がやや多めに見える。

ただし、利用率は女性の方が圧倒的に上。従って「利用者あたりの購入曲数」ではなく、「調査母体全体(購入しない人も含めた)の購入曲数」の平均を求めると、女性の方が圧倒的に大きな値となる。

↑ 過去半年間のモバイル配信の購入曲数(平均)
↑ 過去半年間のモバイル配信の購入曲数(平均)

とりわけ高校生から20代社会人における購入曲数は大きい。高校生「全体」で見ても、毎月1曲以上は「着うた」をダウンロード購入している計算になる。



言葉通り「携帯」性の高さや1曲当たりの単価がCDよりも安い事、さらには欲しい時にはいつでもすぐに手元に揃えられることもあり、特にデジタル系アイテムに慣れ親しんでいる若年層に、モバイル配信による楽曲購入は浸透しつつある。社会生活で欠かせない存在の携帯電話で利用できる「着うた(フル)」はその筆頭に挙げられる。

この動きに伴い、物理的な媒体であるCDなどの売上が落ちているのはご承知の通りだが、これは仕方の無い話。かつてレコードからCDに視聴メディアの主力が移ったように、今現在はCDからデジタルに移行する過渡期にあるからだ。

もちろん物理的・データ上という有形・無形の違いがあるため、CDがレコードのようにほとんど市場から消えてしまうということはありえない。とはいえ今後もこの動きは継続、加速化していくに違いない。CDのセールスが思わしくないというニュースを耳にしても、それがそのまま音楽界の衰退や音楽のニーズの減退を意味するものではないことに、注意すべきである。

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