過去半年間にCDを1枚も買わなかった人は63.2%…CDの購入、レンタル率動向(2010年発表)

2010/03/01 06:58

日本レコード協会は2010年2月25日、2009年度の「音楽メディアユーザー実態調査」の報告書を公開した。それによると調査母体においては、半年でCDを2枚購入する一方、レンタルCDの利用は2.5枚に達していることが分かった。利用率そのものは購入する人の方が高いが、利用者の対象枚数がレンタルCDの方が多いため、平均するとレンタル側の枚数が多い結果となる。属性別では男性より女性、高校生-20代の社会人においてその割合が高くなる傾向がある(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2009年9月2日から7日にかけて12-69歳の男女に対してインターネット経由で行ったもので、有効回答数は5024人。男女比は1対1、日本を5つの地域に区分した上での地域別・年齢階層別はほぼ均等割り当て(中学生がやや少なめ、高校生、大学生・専門学校生がやや多め)。

調査時において過去半年間、つまり2009年3月から8月において、どの程度の音楽CDを購入したり音楽ファイルを購入したり有料でレンタルしたかを尋ねたところ、音楽CDを購入した経験がある人は36.8%、一方でレンタルした人は25.1%に達した。大体CD購入者は三人に一人、レンタル利用者は四人に一人の割合となる。

↑ 過去半年間のCDの購入率/レンタル率
↑ 過去半年間のCDの購入率/レンタル率

比率を見ると「CD購入者」のほとんどが「新品のCDアルバム」を買っていること、「中古のCD購入者」の多くが「中古CDアルバム」を求めていることなど、CD購入者のほとんどがシングルではなくアルバムを手にしていることが分かる。この傾向はレンタルでも変わらない。

また、利用率という点で見ると、CDを新品で買う人が一番多く、次いでレンタルで済ませてしまう人、一番少ないのは中古でCDを買う人という計算になる。さらに逆算すると、「過去半年間においてCDを1枚も買わなかった人は63.2%」ということに。インターネット経由の調査で、やや物理的な商品の上での不利さがあるものの、CD離れを感じさせるデータともいえる。

一方、それぞれのCD購入者・利用者における平均枚数を見ると、レンタルCD利用者の方が圧倒的に利用枚数が多い傾向が見られる。

↑ 過去半年間のCDの購入/レンタル枚数(対象者内平均)
↑ 過去半年間のCDの購入/レンタル枚数(対象者内平均)

CD購入者は1か月に1枚足らず、レンタル利用者は1か月に1.5枚ほどCDを借りている計算になる(今調査は「半年間で」という前提なので)。

興味深いのはレンタルCDにおいては、シングルCDの方がアルバムよりも枚数が多いこと。購入サイドでもアルバムとシングルの枚数には「購入率」と比べてさほど差が無く、「シングルCDはアルバムCDとほぼ同じ程度の潜在的ニーズがあるものの、購入・レンタルに踏み切る人が少ない」ことが分かる。恐らくは費用対効果で考え、「シングルは割高だな……」という思いがあり、購入や借入を思いとどまらせているのだろう。

お店側としては「サービスを利用した人、一人あたりの枚数」と共に気になる、「全体における平均値」は次の通り。つまり各サービスを利用した・しないに関わらず、一人頭どれくらいの売上が(該当期間中、今件の場合は半年間)に望めるのかということ。

↑ 過去半年間のCDの購入/レンタル枚数(平均)
↑ 過去半年間のCDの購入/レンタル枚数(平均)

これを見る限りでは、枚数的にはレンタル利用者の方が多く、CDが買われる枚数はレンタルの枚数の8割程度でしかない。また、新品CD対中古CDの売上枚数比率は大体7対3(=1.4対0.6)などという状況も見えてくる。

CDの需要はやはり若年層が大きめ
サービス利用率について性別・年齢階層別にみると、やはり圧倒的に若年層の利用率が高い。

↑ 過去半年間のCDの購入率/レンタル率 (男性・年代別)
↑ 過去半年間のCDの購入率/レンタル率 (男性・年代別)

↑ 過去半年間のCDの購入率/レンタル率 (女性・年代別)
↑ 過去半年間のCDの購入率/レンタル率 (女性・年代別)

男女別にみると

●男性
 購入のピークは高校生-大学・専門学校、20代社会人
 レンタルのピークは大学・専門学校-20代社会人

●女性
 購入のピークは高校生-20代社会人
 レンタルのピークも高校生-20代社会人

●全体的に
 男性より女性の方が幅広い年齢層で高い利用率

などの傾向が見られる。特にほぼすべての年齢階層で、男性よりも女性が10ポイントほど高いのがひと目で分かるだろう。アイドル系の「追っかけ」的なCD購入・レンタル利用が多いからだろうか、女性の方がCDとの接触は積極的であるようだ。



携帯音楽端末(iPodなど)や携帯電話の普及で、物理的メディアとしてのCDはかつての勢いを過去のものとしつつある。しかしながらデジタルファイルとしての配信がCDから遅れる場合がほとんどであることや、ファン的な考えでの購入、保有する事の満足感などから、一定のCD購入者は維持され続けている。

特に若年層において購入・利用頻度が高いのは、流行に乗っていこうとする同世代の性質を反映したものだろう。CDの発信側も、誰が、どの層がメインターゲットなのか、それを忘れないようにしてほしいものだ。

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