団塊世代が見る若年像、過度な「自己中心的」「無関心」「非常識」認識

2010/02/21 07:11

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自己中心イメージネットマイルは2010年2月18日、ライフスタイルの世代比較に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち団塊世代では、「20代の人たちに対するイメージ」として「政治に対する興味・関心が低い」とする意見がもっとも多く、63.0%に達していることが分かった。次いで「精神的にもろい」「社会に対する興味・関心が薄い」などが6割を超え上位についている。一方で20代の人自身が自分らのイメージとして挙げた項目でも「政治に対する興味・関心が低い」がトップとなっている。また、「自己中心的」「無関心」「非常識」などの項目で団塊世代が若年層に対し、過度なマイナス認識を持つ傾向があることも確認されている([発表リリース、PDF])。


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今調査は2010年2月4日にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は400。男女比は1対1、年齢階層比は20-25歳未満が50.0%・55-60歳未満が25.0%・60-65歳未満が25.0%。なお「50-60歳未満」「60-65歳未満」を合わせて、いわゆる「団塊世代」と呼んでいる。

若年層・団塊世代に二分した調査母体に対し、それぞれ「20代(若年層)にどのようなイメージを持っているか」と複数回答で尋ねたところ、トップは両階層とも「政治に対する興味・関心が低い」だった。若年層自身は50.5%、団塊世代は63.0%もの人が答えている。

↑ あなたは、“20代”の人たちについて、どのようなイメージを持っていますか?(複数回答、上位15項目)
↑ あなたは、“20代”の人たちについて、どのようなイメージを持っていますか?(複数回答、上位15項目)

「上位15項目」ということだが、上位11位までがどちらかといえば否定的な項目で、いずれも団塊世代の方が数字が高い。自己評価は甘くなるのが常ではあるものの、若年層からすれば「ちょっと酷いヨ」と愚痴をこぼす結果かもしれない。12位以降にようやく肯定的な項目が顔を見せるが、それらは両世代ともあまり回答率は変わらず、両世代間で同じ認識を持っていることが分かる。

それがよく分かるのが、「団塊世代の回答率」から「若年層(当事者)の回答率」を引いて算出したDI値。「自己中心的・わがまま」がトップで19.5%、次いで「社会に対する興味・関心が低い」で18.0%、「精神的にもろい」「非常識」「ルールやマナーを守らない」が17.0%と続いている。

↑ あなたは、“20代”の人たちについて、どのようなイメージを持っていますか?(複数回答、上位15項目)(DI値(団塊世代-該当世代)
↑ あなたは、“20代”の人たちについて、どのようなイメージを持っていますか?(複数回答、上位15項目)(DI値(団塊世代-該当世代)

肯定的意見は世代間でほぼ同じ認識、つまり正当な評価を受けている一方、否定的な意見においては団塊世代による若年層への評価が少々酷であることが分かる。若年層からすれば「団塊世代は僕らのことを自己チューと怒るけど、それほどわがままじゃないと思うんだけどな……」というところだろう。あるいはネットスラングで表現すれば「お前もナー」「お前が言うな」あたりだろうか。

ただ、「お前もな」で済ませてしまうのは少々もったいない気もする。若年層側の立場ならこれらの指摘を留意し、悪しき所は改善を試みることで、上の世代への受けもよくなるということでもある。気になる点があれば、心に留め置くのが賢い対応といえよう。


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