【更新】2009年12月度外食産業売上はマイナス2.4%・客単価減少は続き売上を押し下げる

2010/01/26 05:11

日本フードサービス協会は2010年1月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2009年12月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス2.4%となり、2か月連続のマイナスとなった。客足はやや増加する健闘ぶりを見せたものの、先月同様に客単価が低下したことで売り上げを押し下げている。協会側では「ボーナス支給額の減少等による家計節約などの影響」が客単価と売上減少の原因と説明している([発表リリース])。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が185、店舗数は29158店舗。今月も前月と比較して事業社数が減少している。店舗数にはさほど変化がないだけに、気になるところではある。

全業態すべてを合わせた12月度売り上げ状況は、前年同月比で97.6%と前年同月を2.4%下回り、先月に続きマイナスを見せることになった。今回計測月は平均気温が低かったことで、いわゆる「巣ごもり消費」「遠出ひかえ層」の内食派を、外食そのものに加え「持ち帰り」「宅配」などの中食で確実に取り込み、客数のかさ上げに成功。しかしその一方、客単価はボーナス支給額の減少をはじめとした可処分所得の減少に伴う家計節約の影響を大きく受け、ファストフードですら4.8%のマイナスを見せるなどマイナス値が相次ぎ、結局売上をマイナスに押しとどめてしまう。

業態別では「比較的」堅調なはずのファストフードも「めん類」を除けば、客単価の減少が大きく響いている形に。客数を維持、さらには増やしたい、しかしそのための企業努力として値下げをすれば、客は増えても売上は減ってしまったというジレンマが見て取れる(売上=客数×客単価)。

ファミレス部門は、先月まで健闘していた中華が今月は売上をマイナスに。客数は増えているがそれ以上に客単価が減ったのが原因。店舗数が減少傾向を続けているのが、そろそろ売上全体にも響いてきた可能性がある。

全店データ
↑ 全店データ

販売促進・企業努力で
価格下落は続く。
客数は横ばい、あるいはプラスだが
客単価が落ちて結局
売り上げは前年同月比でマイナスに。
今月も成長株であるはずのファストフード洋風部門ですら、売上では7.5%のマイナスと、かなりツラい結果が出ている。以前から記事でも指摘している「ほぼすべての項目で客単価が減少している」のが、売上に大きく響いた形。

リリースでも言及されているが、やはり先月指摘した通り、消費者の消費傾向の減退(節約志向)と価格値下げのプレッシャー、そして企業側の営業努力による低価格メニュー提供が、「お客は増えても売り上げが伸びない」というジレンマ的な現象を招いている。さらに一部項目では「売上の増加は店舗増加によるものところが大き」く、客単価減少以外の問題も抱えている。現在は「需要を創造しカバーする店舗数増加」だから良いものの、飽和状態となれば一挙に供給過多になる可能性が高い。

「客単価減少」への対応策が客数の増加だけで良いのか(、というより「客数の増加・現状維持」をするために「客単価減少」も止む無しとしている現在の販促で良いのか)という問題もあわせ、明確な対応策を打ち出さないと、売上を伸ばすことは難しい。デフレ状態、世の中全体の安値価格競争が続く中、外食産業は難しいかじ取りを強いられそうだ。

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