家具や冷蔵庫の固定してます? やってる人は26.2%

2010/01/27 07:05

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転倒防止ポールイメージ内閣府政府広報室は2010年1月21日、防災に関する特別世論調査の概要を発表した。それによると家具や冷蔵庫など大型の室内設備を固定し、転倒を防止する措置を取っていない人は7割を超えていることが分かった。固定しない最大の理由は「面倒だから」で、手間がかかることが転倒防止策の普及をさまたげている最大のハードルであることが見て取れる(【発表リリース、PDF】)。


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今調査は2009年11月26日から12月6日にかけて全国の20歳以上の男女に対して個別面接聴取方式によって行われたもので、有効回答数は1944人。男女比・年齢階層比は未公開。

転倒防止ポールイメージ大規模な地震が来た際に、タンスや本棚、冷蔵庫などの大きな家具が倒れ、地震の被害を拡大する可能性がある。それを防ぐために行われるのが、『転倒防止ポール』を使って天上に家具を固定するなどの転倒防止策。そのような措置をしているか否かについて尋ねたところ、実施している人は26.2%のみに留まっていた。7割以上が「していない」「分からない」の回答をしている。

↑ 家具や冷蔵庫などを固定し、転倒を防止しているか
↑ 家具や冷蔵庫などを固定し、転倒を防止しているか

「していない」「分からない」に該当する人に、なぜ固定しないのかを複数回答で尋ねると、一番多い答えは「面倒だから」で28.7%に達していた。

↑ 家具や冷蔵庫などを固定しない理由(「家具や冷蔵庫などを固定し,転倒を防止している」を挙げなかった人)(複数回答)
↑ 家具や冷蔵庫などを固定しない理由(「家具や冷蔵庫などを固定し,転倒を防止している」を挙げなかった人)(複数回答)

今回も含めて都合三回分の回答結果を併記したが、回を重ねる毎に「面倒だから」の回答率が高まっている。設置方法がより困難なものになったわけではないのに、面倒臭さを覚える人が増えたということは、転倒防止への関心が薄れつつあることの裏返しなのだろうか。「効果が無い」「危険ではない」の項目が上位についているのと合わせ、気になる動きといえる。



地震のエネルギーは人が推し量れるレベルのものでは無く、想定しないほどの動きを家具などにもたらすことがあり得る。「これだけ重たいし固定されているのだから、地震があっても大丈夫」と思っていたものが、いともたやすく倒れたり、横滑りすることは無いとはいえない。

本格的な耐震補強工事と比べれば家具や冷蔵庫の固定はたやすく、費用もけた違いに少なくて済む。そして固定も工事同様に、万一に備えての保険のようなもの。地震が起きずに効果が発揮されなければ「むしろラッキーだった」と思う心構えで、ぜひ取り組んでほしいものである。


■関連記事:
【●●%の人が地震対策を何もしていない】


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