投資信託の分配金、いる? 不要? 68.2%が「必要」

2010/01/20 07:14

投資信託イメージ野村アセットマネジメントは2010年1月14日、投資信託(投信)に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体のうち投信保有者で分配金をもらっている人においては、分配金が必要であると考えている人は68.2%に達していることが分かった。属性別では女性は年齢毎の差異はほとんどないものの、男性では「30代でニーズが大きく減り、以降歳を重ねるにつれて再び増加する」という傾向が見受けられる(【発表リリース】)。

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今調査は2009年10月5日から8日にかけて事前調査(4万人対象)・同年10月8日から14日にかけて本調査(2069人)をインターネット経由で行った結果。本調査における男女比はほぼ1対1、年齢階層比も30代・40代・50代・60代でほぼ均等割り当て。投資信託の保有・非保有率は約2対1でほぼ均等に各年齢層・性別で割り当てられている。調査そのものはマクロミルが実施した。

分配金とは株式における「配当」のようなもの。ただしその投信で利益が出なくとも分配金が支払われるタイプの投信もあるし、そうでなくとも投信から分配金分の純資産総額は削られてしまう。預貯金における「利子」とは別物であり、受け取った分配金の分だけ元々の投資信託の価値は減っていることに注意しなければならない。例えるならサツマイモの栽培の途中で、小さい芋をごく一部先行して刈り取ってしまうようなものだ(【参考:分配金のしくみ(野村アセットマネジメント:投資信託の基礎知識)】)。

調査母体のうち投資信託保有者で、かつ分配金をもらっている人1188人に対し(※投資信託保有者で分配金非受取者は196人)、分配金の存在意義について尋ねてみた。元々分配金をもらっている人を対象としているだけあり、「必要」とする回答者の割合は高い。

↑ 分配金は必要ですか。それともいりませんか
↑ 分配金は必要ですか。それともいりませんか

「使うため」「利益確定のため」合わせると68.2%の人が「分配金は必要」と答えている。もっともこれは(後ほど触れるが)投資スタンスの違いによるもので、分配金があるのが良い投信、無いのが悪い投信、というわけではない。

属性別にみると、投資信託と分配金に対する考え方の違いが見てとれて興味深い。ざっとまとめると

・男性は30代は分配金を不必要と思う人が多く、それ以降歳を重ねるにつれて需要が高まる
・女性は年齢による分配金への要望に違いは見られない
・男女とも30代以降は歳を重ねるにつれて「使うために必要」な人が増えてくる

などの傾向が見られる。30代は投資の本髄・仕組みをしっかりと把握しており、先も長いことから、「複利効果で考えると再投資した方がいいのでは?」との考えを持っており、分配金へのニーズが低い。一方40代以降は少しずつ「分配金を生活費やこづかいの足しにしたい」という需要が増えていくため、特に「使うために必要」の回答率が高くなっていくようだ。



機会をあらためて詳細を見ることにするが、投資そのもののスタンス・考え方の違いにより、投資信託の分配金に対する考え方も違っていく。「基準価額が多少目減りしてもかまわないので、定期的に分配金を受け取り、預貯金よりも高い利回りを毎年実感できれば良い」とする考え方もあれば、「将来売却益を得るために、基準価額の増加が第一。再投資・複利効果を狙いたい」という考え方もある。前者ならば分配金第一主義の、後者ならば分配金を極力出さずに基準価額の上乗せを主軸においた投信を選べばよい。

やや気になるのは、【郵便局でも販売を始めた投資信託とは?】でも触れているように、投資信託を預貯金と同じようなものだと考えている人が(特に高齢者に)多い事。預貯金も投信も金融商品に違いは無いが、リスクという点ではケタ違いに異なる。投資信託を単純に「利子の高い貯金みたいなもの」と考えていると、貯金の元本にあたる基準価額が「エライこと」になった時に、頭を抱える事態になりかねない。その観点で考えても、金融商品に対する啓蒙が今まで以上に必要だといえよう。

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