「恋愛の疑似体験をして泣きたい」から? 女子高生がケータイ小説を読む理由とは

2010/01/18 07:07

携帯小説を読むシーンイメージ学習塾の栄光ゼミナールは2010年1月15日、高校生の読書と受験に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、いわゆる「ケータイ小説」や「オンライン小説」の閲覧目的としてもっとも多かった回答は「面白いから」で、70.6%に達していることが分かった。続く高回答率の回答も「興味ある内容だから」で48.2%を占めており、純粋な娯楽ものとしてケータイ小説などを楽しんでいるようすがうかがえる。また男女別では、女性は男性と比べて「泣けるから」「恋愛などを疑似体験できるから」など感情的なラブストーリーを好む傾向も見て取れる(【発表リリース】)。

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今調査は2009年12月26日から29日にかけて、インターネット経由(モバイルリサーチ)で、大学または短大進学予定の高校1-3年生に対して行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1。調査担当はネットエイジア。

【10代男性4割・女性7割近くは「ケータイ小説読んだことアリ」-広まりを見せる携帯小説】【「ケータイ小説」読んだ経験がある人は7.9%】などでも触れているように、10代限定の独自文化ともいえる「ケータイ小説」。そしてパソコン通信時代から続いてきた「オンライン小説」とあわせ、デジタルメディア上で小説は新たな形に傍系進化をとげつつある。

そこでケータイ小説などの読者の中心である、高校生から成る調査母体のうち購読経験者限定で「ケータイ小説・オンライン小説の閲覧目的」について、複数回答で尋ねたところ、もっとも多かった回答は「面白いから」だった。

↑ ケータイ小説/オンライン小説の閲覧目的(複数回答、購読経験者限定)
↑ ケータイ小説/オンライン小説の閲覧目的(複数回答、購読経験者限定)

「面白いから」に続く回答として「興味ある内容だから」「通学時の電車・バス乗車の時間つぶし」などが連なっている。冒頭でも触れたが、高校生たちはケータイ小説を純粋に、娯楽作品として、漫画やゲームと同じ立ち位置でとらえていることが分かる。何も「役に立つから」とか「試験に出るかもしれないから」といった実用面はさほど考えていないようだ。

これを男女別で見ると、ケータイ小説などに対するものの見方が男女で異なる面があることが分かる。

↑  ケータイ小説/オンライン小説の閲覧目的(複数回答、購読経験者限定)(男女別)
↑ ケータイ小説/オンライン小説の閲覧目的(複数回答、購読経験者限定)(男女別)

■女子高生が男子高校生より
 好むケータイ小説
1.泣けるもの
2.恋愛を疑似体験できるもの
3.周りで流行っているもの
娯楽性の高い項目では女性の方が、実用性の高い項目では男性の方が高めの値が出ているのは興味深いところだが、それ以上に目に留まるのは三角マークをつけた項目。具体的には「泣けるから」「恋愛などを疑似体験できるから」「周りで流行っているから」の3項目。主に感情面に訴えかけることへの興味関心の高さや、身近な社会グループにおける流行り廃りに敏感な点は、まさに「年ごろの女性」ならではの傾向といえる。

この層にはいわゆる「少女漫画」や「ライトノベル」に近い、直接感情に訴えかけるものが好まれ、需給の関係からケータイ小説などもおのずからそういったタイプの作品が多数輩出されていくのだろう。以前【ケータイ小説、読む時間は1日45分】で使った言い回し「ケータイ小説は感じる表現作品」がぴったり合うわけだ。



ちなみに彼ら・彼女らが愛したケータイ小説だが、20代になると読む頻度がグンと減るのは、すでに【「ケータイ小説」読んだ経験がある人は7.9%】などで触れた通り。今後ケータイ小説にどっぷり浸かった層が続々成人化するにつれ、多少二十歳以降にも浸透する可能性はあるが、大勢に変化は無いはず。

しかしもし仮に、成人となっても傾注度がさほど減らず、20代以降にも広まっていくのであれば……もしそのような人が大勢いる事態にでもなれば、今や世間一般に認知され、出版界隈でも重要な位置づけを占めているラノベ(ライトノベル)同様の立ち位置を確保できるはずだ。

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