紙媒体の下げっぷりに困惑が続く、その他項目もマイナス多し(電通・博報堂売上:2009年12月分)

2010/01/13 07:08

[電通(4324)]は2010年1月12日、同社の2009年12月における売り上げを発表した。これで先日【博報堂DYホールディングス(2433)】が発表した同社グループ主要3社の11月における売上高速報と合わせ、日本国内における二大広告代理店の直近月における売上データが出そろった事になる。今記事では両社の種目別売上高前年同月比をグラフ化し、広告全体及び両社それぞれの広告売上動向を眺めてみることにする。

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グラフを作るために取得したデータに関する解説や、各項目の留意事項については【定期更新記事:電通・博報堂売上動向(月次)(電通・博報堂)】で記述している。そちらを参照してほしい。

二大広告代理店の2009年12月分種目別売上高前年同月比
↑ 二大広告代理店(電通・博報堂)の2009年12月分種目別売上高前年同月比

11月分データと比べると、「雑誌」の下落度合い・「新聞」の下落から「紙媒体の凋落ぶりが見える」のは同様。また「テレビ」の下落が先月より比較的マシに見える(ただし金額そのものは他部門と比べて1ケタ違うため、マイナスの金額は大きなものがある)。そして金額の大小は別にしても、「前年同月比でプラスを見せたのは、電通のインターネットメディア部門と、マーケティング・プロモーション部門のみ」「他部門は2社あわせてもすべてマイナス」なのも分かる。

会社別で見ると、「新聞」「雑誌」は両社とも同じような状況。それを除く項目はすべて博報堂の方が、前年同月比のマイナス値は大きい結果となっている。やはり以前から指摘しているように「多項目で電通への一極集中ぶり」の可能性は否定できまい。広告を出稿する企業側も使える予算が限られてきたために「あちこち割り振るよりは集中依頼を」と考えているのだろう。市場の健全化には競争原理が必要不可欠なため、ある意味ゆゆしき事態ともいえる。

先日発表された景気ウォッチャー調査の最新データによれば、企業・消費者の景気感は12月においては11月の急落下落の反動もあり、多少ながら上昇を見せている。しかしプラスとなったにも関わらず、広告出稿状況がこの様子では、来月以降も期待はあまり持てそうにもない。

インタラクティブメディア(インターネットメディア)の大きなプラス値に代表されるように、これらの値は二大広告代理店に限定されることなく、メディアそのものの構造変化と共に、景気動向を指し示す一つのバロメーターでもある。毎月発表している経済産業省の主要メディアにおける広告費売上高速報データ(現時点の最新データは【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移をグラフ化してみる(2009年12月発表分)】)と合わせ、今後の動向に注目していきたいところだ。

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