56.9%が「プライバシー問題」…三世代同居のデメリットとは

2010/01/11 07:17

三世代のプライバシーイメージマイボイスコムは2009年12月22日、三世代同居に関する調査結果を発表した。それによると調査母体で「三世代が同居をすることの好ましくない点」を尋ねた結果としてもっとも多かったのは「プライバシーが保てない・保ちにくい」で、56.9%もの人が回答した。他に「生活のリズムがあわない」「人間関係での気遣い・気苦労」「意見の相違や価値観の不一致」など、親子といえども他人には違いないことを再確認させられるような意見が上位についている(【発表リリース】)。

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今調査は2009年12月1日から5日にかけて行われたもので、有効回答数は1万4551人。男女比は46対54で年齢階層比は10代1%・20代14%・30代33%・40代30%・50歳以上22%。

自分自身を基準として、自分の子供・自分の親(配偶者の親を含む)を合わせた三世代が一つの住居に住む家族形態を「三世代同居」と呼んでいる(あるいは自分を基準とし、親と祖父母、あるいは子供と孫でもかまわない)。その三世代同居について、先に【三世代同居のメリット、トップは39.0%が「にぎやかで楽しい」】で触れたように、メリットとしては「頼りになる人生経験豊富な人」という認識で上の世代の人を見ていることが分かる。

↑ 三世代が同居することの良い点は何だと思いますか
↑ 三世代が同居することの良い点は何だと思いますか(再録)

それでは逆にデメリット、好ましくない点は何だろうか。こちらも複数回答で尋ねたところ、もっとも多い回答が寄せられたのは「プライバシーが保てない・保ちにくい」だった。56.9%、ほぼ5人に3人がそのような認識をしている。

↑ 三世代が同居することの好ましくない点は何だと思いますか
↑ 三世代が同居することの好ましくない点は何だと思いますか

以前よりも一人ひとりが尊重される現在においては、「他人との境い目」、言い換えれば「自分の領域」に他人が侵入されることを極端に嫌う傾向がある。家族・世帯における「一体感」「領域」が薄まった分、「自分の領域」へのこだわりが強く・濃くなったため、例え肉親でも「他人だからプライバシーが侵害されるのはたまらない」と考える人が多いのだろう。第三位の「人間関係での気遣い・気苦労が多い」も似たような事由によるもの。

物理的な問題点、例えば「生活のリズムが合わない」「食事の好みが合わない」よりも、精神的な面での問題点が多いあたり、どの領域で「自分(が属している領域)の内側」と「外側」と見るのかに関する価値観が昔と変化しつつあることを考えさせられる結果ともいえる。自分の「内側」なら多少の問題点も「なあなあ、まあまあ」で片付くが、「外側」にある(と認識している)と強い拒否反応を示すものである。

似たような調査は以前【二世帯住宅、若年層の過半数が肯定派・最大理由は「経済的メリット」】でもおこなわれているが、やはり順位の違いはあれど「(自分と世代の違う)同居人を”自分たちの領域の外の人””他人”と認識してしまうがための不安」が上位を占めている。さらにそれを理解しているからか、嫁姑問題でも双方の立ち位置にある人共々が多数意見として「別居した方がうまくいく」と回答する結果が出ている(【相手にも、そして自分自身も……嫁と姑の同居・別居問題意識】)。



時代の流れと共に価値観や社会環境に変化が生じるのは当然の話。三世代同居にメリット(特に少子化対策や若年層の金銭的な面)が多数あるにも関わらず、実際には実行している人、好ましいと考えている人が少数派なのは、ある意味時代の流れとして仕方がないのかもしれない。

生じるデメリットを解消する何か別の手を模索するか、あるいは社会環境の変化にも対応してメリットを享受しデメリットを出来るだけ少なくするよう、賢い方法を考えることが求められているのだろう。少なくとも今件アンケートのように、「メリットよりもデメリットの方が回答率が高い」という好ましくない状況は、そのまま放置するわけにはいかないと思われる。

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