「すぐに買える物」が「一番印象に残って」いれば7割が具体的行動に……電車内広告とその後の行動の関係とは

2010/01/08 05:06

駅の売店イメージネットエイジアは2010年1月5日、「電車内広告の広告効果に関する実態調査」の結果を発表した。それによると2009年12月初頭において調査母体が電車内で見た広告のうち、もっとも印象に残っている広告を見た後に取った行動としては、「商品をお店に見に行こうと思った・見に行った」で21.0%に達していることが分かった。広告の対象がすぐに買える物に限定した場合は、70.4%が何らかの具体的行動を示す結果も出ており、広告の対象物と広告内容の印象次第で、電車内広告は少なからぬ効果を生み出すことを予見させる結果が出ている(【発表リリース】)。

スポンサードリンク


今調査は2009年12月2日から16日にかけて、携帯電話のインターネット経由で週1回以上「JR山手線」「JR中央線」「東京メトロ銀座線」のいずれかの電車に乗る20歳から49歳の人に尋ねたもので、有効回答数は1146人。調査地域は一都三県を対象としている。男女比は602対544、年齢階層比は20代429人・30代438人・40代279人。

先に【電車内広告、一番見られているのは「週刊誌」。でも個別の雑誌名、覚えてる?】で解説したが、同調査別項目で示したように電車内広告でもっとも印象深かったものは「週刊誌(全般、特定雑誌名までは分からず)」だった。

↑ 2009/11/30(月)-12/2(水)の期間中に見た電車内広告のうち、最も印象に残っているもの(自由回答)(人数/1146人中)
↑ 2009/11/30(月)-12/2(水)の期間中に見た電車内広告のうち、最も印象に残っているもの(自由回答)(人数/1146人中)(再録)

そこでその「最も印象に残っている広告」を見た後、どのような行動を取ったかについて複数回答で尋ねたところ、具体的に取った行動項目でもっとも多かったのは「商品をお店に見に行こうと思った・見に行った」で21.0%だった。

↑ 最も印象に残っている広告によってどのような行動を取ったか(複数回答)(上位10項目)
↑ 最も印象に残っている広告によってどのような行動を取ったか(複数回答)(上位10項目)

ただし「特に何もしようと思わなかった・しなかった」が半数近くの46.0%に達しており、約半数は「一番印象深い広告を見ても、何の反応も無い」という結果になっている。もう少し詳細を見てみると、

「直接購入可能性」……37.3%
「詳細チェック」……28.3%
「クチコミ」……15.0%

となっている。例えば『レイトン教授と魔神の笛』の場合は1124人中24人だから比率としては2.1%。その2.1%のうち平均で37.3%が「購入可能性に至る」のだから、電車内広告閲覧者全体では0.8%という結果になる。もちろん商品の特性(値段や対象年齢層、購入しやすさ)などで大きく数字は上下するが、この値は決して悪いものではない。

すぐに買える商品ほど効果が高い
広告の「効果」は、対象となる商品がすぐに買えるか否かで大きく異なる。広告を見て「興味が出た」というモチベーションは、時間と共に低下していく。そこでそのモチベーションが高いうちに次のステップ(さらなる情報を集める、商品を探す、購入を決断する)へ移らないと、広告出稿側としては残念な結果になる。

今調査項目では、広告の対象物を「すぐに買える物」と「その他」で区分し、それぞれについて行動のした・しないを尋ねているが、その結果としては明らかな違いが出ている。

↑ 最も印象に残っている広告によってどのような行動を取ったか(複数回答)(上位10項目)(対象物の属性別)
↑ 最も印象に残っている広告によってどのような行動を取ったか(複数回答)(上位10項目)(対象物の属性別)

「すぐに買える物」については「その他」と比べて上で分類した「直接購入可能性」の行動、具体的には「商品をお店に見に行こうと思った・見に行った」「商品を買おうと思った・買った」の値がずば抜けて高い。具体的品目分けは資料上に無いが、例えばキオスクで購入できるチョコレートや缶コーヒー、週刊誌の類がこれに含まれるのだろう。

また、別の見方をすれば「特に何もしなかった」が29.6%ということは、逆に「70.4%が何らかの具体的な行動を取った」ことを意味する。反応率7割というのは、広告の世界ではなかなか得られない高数字といえる。これもやはり平均値で、具体的な広告対象によって数字が大きく変動するのだろうが、全体的な効用を知る上では注目すべき値ではある。



インターネット通販が盛況なのは、「購入したい」と思ったらその場ですぐに購入意思を決定できる・注文が可能な点にある。今回調査の「電車内広告」においても、「すぐに購入できる」タイプのものは高い成果を示していることから、似たようなパターンを取っているものと思われる。

今はまだあまり見受けられないが、広告の情報から即時購入できるようなアプローチ手段を提供してくれるもの(例えば携帯電話をうまく活用する)が展開されれば、電車内広告にも新たな動きが出てくるかもしれない。もちろん混雑時など、単に目視するしかないような状況では携帯電話の操作など無理なので、比較的すいている路線・時間帯に限られてしまうが……。


■関連記事:
【50%超が「興味があれば降りても覚えている」・電車内広告は意外と高効果】
【「手に取ったことがある」5割、「買った経験あり」3割強・電車内広告を見て影響された行動は?】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー