魅力的な業種は「医薬品」(2009年12月個人投資家動向)

2010/01/06 07:28

【野村證券(8604)】の金融経済研究所は2010年1月5日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2009年12月計測分、PDF】)。「ノムラ個人市場観指数」は今回計測分から調査方法を一部変更しているため単純比較はできないが、投資家マインドとしては横ばい、あるいはやや上昇機運を見せているようだ。

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今調査は1000件を対象に2009年12月18日から21日に行われたもので、男女比は73.9対26.1。年齢層は40歳代がもっとも多く32.0%、ついで50歳代が22.6%、60歳以上が22.0%など。金融資産額は1000万円-3000万円がもっとも多く26.8%、500万円-1000万円が19.7%、100万円-300万円が24.0%と続いている。1銘柄あたりの保有期間は5年から10年未満がもっとも多く30.1%を占めている。次いで10年から20年未満が25.2%、20年以上が17.6%。投資に対し重要視する点は、概ね長期投資がもっとも多く45.3%と約半数を占めている。ついで配当や株主優待が24.2%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は13.8ポイント。前回から調査方法を変えているため、前回との比較はできず。「上昇」「横ばい」の回答率が77.9%に達しており、3か月後の日経平均株価の見通しとしては大きく下回る可能性は低いと見られている。
・市場に影響を与え得る要因としては「国内政治情勢」「為替動向」に対する票が多い。
・魅力的な業種は「医薬品」。もっとも低い業種は「資本財・その他」。
・ドル円相場は安定の見通し、オーストラリアドルに対する注目が高まる。
・もっとも注目を集めた金融商品は「預貯金」。
という形に。新年ということで調査項目の一部差し替えが行われたため、やや変則的な内容となっているが、医療関係銘柄に注目が集まっていることや、国内情勢・為替が市場に大きな影響を与え得ると考えられているあたりは変わるところがない。現時点では日本の株式市場は狭いレンジ内を推移しており、比較的堅調に推移する海外市場動向の中で、日本が取り残される形となる傾向が顕著化している。投資家の心理状況はそれなりに悪くない状況ではあるが、半ばぬるま湯状態に近いものがある。「預貯金」がもっとも注目を集めているのも、証券への期待があまり出来ないことへの裏返しかもしれない。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、今月も先月同様トップは定番の[トヨタ自動車(7203)]だった。

1位……[トヨタ自動車(7203)]
2位……[武田薬品工業(4502)]
3位……【三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)】
4位……【みずほフィナンシャルグループ(8411)】
5位……【東京電力(9501)】
上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることに他ならない。[トヨタ自動車(7203)]が定位置を連続キープしており、鉄板銘柄の立ち位置に変わりはないことが分かる。また、大手金融銘柄が上位に2つも入っており、調査時点で「底値」を感じた投資家が多いのかもしれない。他方、【ファーストリテイリング(9983)】や[マクドナルド(2702)]など、いわゆる「デフレ市場」の勝ち組は順位を落としており、少なくとも調査母体における注目度は薄らいでいるようである。

昨年12月は幸いにも2008年のような急落相場を経ることなく年後半を乗り切った形となり、心理的に安心感を覚えた投資家も多いはず。とはいえ、東京株式市場の値動きは相変わらず「今一つ」の状況から抜け出ておらず、1万0500円前後でどん詰まり的な雰囲気が強い。「株価は先行きを示すもの」「半年から1年先の先行指数」という話もあるが、現在の国内情勢を考えると、それも理解できよう。

去年は1月から3月前後にかけて相場が暗転する展開を見せた。今年はどのような値動きを見せるだろうか。慎重な対応が欠かせないといえよう。

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