ベネズエラとウクライナが上位を占める(国債デフォルト確率動向:2009年12月末)

2010/01/01 10:39

先に【世界各国の金(きん)保有量をグラフ化してみる】【世界各国の石油埋蔵量などをグラフ化してみる】などで、CNBC.comで多種多様なデータを紹介する【Slideshows】から興味深いデータを抽出し、グラフとして再構成する企画記事を掲載した。その後も定期的に新しいデータが更新され、中には「これはグラフ化して概要を見渡せるようにする価値がある」ものがいくつか見受けられる。今回の記事もその類で、先日ギリシャやスペインの国債に対するニュースでも話題になった、国債・公債のデフォルト(債務不履行、要は「お支払いできません」状態)確率の上位陣をグラフ化してみることにする(【Government Debt Issuers Most Likely to Default】)。

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国公債のデフォルト確率を意味するCPD(5年以内のデフォルト可能性)そのものの細かい定義や取得場所、また各種概念については一連の記事のまとめページ【定期更新記事:CPD(国公債デフォルト確率)動向】で解説が行われている。そちらを参照してほしい。

さて元記事ではCPD値の他に、主要格付け機関の格付けも掲載されている。国・地域名の後にその格付け(メインはS&Pのロングターム)を併記した上でCPDの上位10位をグラフ化したのが次の図……

……と思ったのだが、元記事の執筆は2009年12月17日。最新のデータが【CMA Market Data】に記載されているので、そちらを利用した。つまり一番新しいデータによるグラフというわけだ。

↑ 国債・公債のCPD上位10位(市場が見なしている、今後5年間でのデフォルト確率)
↑ 国債・公債のCPD上位10位(市場が見なしている、今後5年間でのデフォルト確率)

国ではないにせよ、他国なら一国に等しい財政規模を誇るアメリカのカリフォルニア州が9位に入っている。21.02%ということは、カリフォルニアの公債を購入して5年間の間に紙くずになる確率が2割強という計算になる。ベネズエラの場合は実に1/2以上。ここまでくると投資ではなく投機の世界でしかない。

ちなみに、事ある毎に悲観主義的経済評論家や一部報道の間で「危ない危ない」と連呼されている日本の国債についてだが、おなじくCMD Visionの2009年4Qにおける【リスクレポート(PDF)】によると、CPD値は5.4%・格付けはaa+で「もっとも低い方から数えて(良い順で)」15位。最も低リスクな国はノルウェーの1.4%・aaaとされている。また、アメリカは2.9%・aaaで(良い順で)7位となっている。

リストを詳しく見れば分かるが、「この国の国債がデフォルト起こすようなら、世界恐慌のレベルをはるかに超えるだろう」という国がいくつも数%-10%台に位置しており、上記で説明したように「市場の流れが元で計算された、あくまでも目安の一つ」でしかないことが分かる。仮に日本の国債がデフォルトを起こすのなら、確率論としてはその前に中国やサウジアラビア、イギリス、韓国、イタリア、スペイン、イスラエル、ロシアなどがバタバタと債務放棄をしなければならない。そんな事態に世界経済が陥れば、CPD値など無意味な状態になってしまうのは、誰の目にも明らか。

やはり経済の面においても自分の目で元情報を調べることが、これから重要となるのだろう。

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