【更新】100円ショップ・スーパーマーケット、ドラッグストア……利用が増えた「お値打ちショップ」たち

2009/12/13 10:58

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ディスカウントストアイメージインターネット調査会社のクロス・マーケティングは2009年12月1日に、消費行動に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては「1年前と比べたお店やレジャー施設の利用機会」の推移において、回復基調・利用増加傾向を表しているものは、「日用生活品を取り扱った店・サービス」が多いことが分かった。娯楽系は軒並み値を落としており、質素・質実剛健的なライフスタイルに傾きつつあることがうかがえる。特に低単価のものをさらに安く買える小売店に人気が集まっており、昨今の消費行動を裏付ける結果となっている([発表リリース、PDF])。


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今調査は2009年11月9日から10日にかけて、20-69歳の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1200人。年齢階層比は20代-60代でほぼ均等割り当て、男女比は1対1。なお今調査は2009年2月から3か月毎に実施されており、今回が4回目となる。

店舗やレジャー施設の利用において、1年前と比較して現在では増えたか減ったかを確認。その上で「増えた……+1」「減った……-1」の数字を割り振って回答率をかけ、「購入・利用意欲度」を意味するDI値を算出した。この値が大きいほど、「使いたい・利用したい」という気持ちが1年前と比べて増加したことを意味する。マイナスなら1年前と比べて利用控えをしていることになる。

それぞれのサービスについて問い合わせた結果(過去4回調査した項目に限る)を折れ線グラフにしてまとめたのが次の図。

↑ 店舗・レジャー施設利用のDI値推移(4回計測分のみ)
↑ 店舗・レジャー施設利用のDI値推移(4回計測分のみ)

↑ 2009年11月における店舗・レジャー施設利用のDI値推移(4回計測データがあるもののみ)
↑ 2009年11月における店舗・レジャー施設利用のDI値推移(4回計測データがあるもののみ)

全体的に見ると、上昇をしている(利用頻度が高まる)もの・下降中(使わなくなっている)ものさまざまだが、やはりマイナス域にあるもの、言い換えれば「去年より利用回数が減っている」ものが大多数を占めているのが分かる。少々分かりにくいので最新データのみを抽出して別グラフにしてみたが、中でも「カラオケ」「遊園地・テーマパーク」など娯楽・遊戯系のものの値の低さは注目に値する。

しかし中には「100円ショップ」のように利用機会の増えたもの、あるいはマイナス値を示していても改善の兆しが見えるものも少なくない。そこで前回調査と比べて値が増えたものだけを取り出して、改めてグラフを作ったのが次の図。

↑ 店舗・レジャー施設利用のDI値推移(4回計測分のみ、回復傾向が見られるもの)
↑ 店舗・レジャー施設利用のDI値推移(4回計測分のみ、回復傾向が見られるもの)

ここまできれいな結果が出るのも珍しいが、上昇傾向にあるものにも2つのグループがあることが分かる。下側のは「回復しているが、『昨年より使うようになった(数字そのものがプラスになる)』になるのはまだまだ先の話」。こちらはファストフードやインターネットカフェ、デパート・百貨店、アウトレットモールなどが属する。

一方、上のグループは「回復傾向にあり、すでに『去年より利用することが増えた(数字そのものがプラス)』、あるいは間もなくプラスになる」。こちらは100円ショップ、スーパマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストアなどが属する。そしてこれらはグラフにも書いたが「元々単価が安い商品を、さらに安く買える小売店」で占められていることが分かる。

今調査だけで社会現象のすべてを断じるのは問題だが、消費者の消費性向として「娯楽を控える」「単純に商品を購入できる専門店」の利用頻度は減り、「単価が安いものを買う」「さらに安く、できれば大量に買える総合店」の利用は増えていると見てもよいのではいなだろうか。少なくともその傾向の裏付けとして、今調査結果は大きな意味を持っているといえよう。


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