残業減って働く時間は減少、では増えた時間は?
2009/12/07 07:03


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今調査は2009年11月9日から10日にかけて、20-69歳の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1200人。年齢階層比は20代-60代でほぼ均等割り当て、男女比は1対1。なお今調査は2009年2月から3か月毎に実施されており、今回が4回目となる。
残業をする機会も少なくなり「定時帰宅」が常となる人も増えた昨今、日常生活における時間の費やし方にはどのような変化が生じているだろうか。調査時点で1年前と比較して時間の増減を「労働」「睡眠」「自宅で過ごす時間」「趣味に費やす時間」それぞれについて尋ねたところ、以下のような結果になった。「自宅で過ごす時間」が増加した人は3割に達し、減った人の2割近くを10ポイント強ほど上回っている。

↑ 1年前と比較した時間の増減

↑ 1年前と比較した時間DI値(増えた-減った)
「労働時間」が減り「自宅で過ごす時間」が増えたことは、残業が無くなる・時短などで会社に拘束される時間が減り、その分自宅にいる時間が増えたことを意味する。残業をするほどの仕事が会社側に受注されていないのだろう。
趣味に費やす時間は
増えるどころか減少
↓
家事手伝い?
単にぼーっとしている??
ということは、増えた「自宅在住の時間」は自分の「趣味に費やす時間」以外のことに回されていることになる。これは副業(?、労働時間に入るかどうかは不明なので、今件では「?」をつけておく)、むしろ家事手伝いに充てられている可能性が高い。あるいは何もせず、ただ時を過ごしているのだろうか。
一方、仕事で拘束される時間が短くなっているのに、「睡眠時間」が減少しているのも気になるところ。時間的なものではなく、精神的な面からなかなか眠れなくなっているのかもしれない。
今結果を見ると個々のストレスにおいては、仕事過多のストレスでさいなまされる可能性は低くなったが、ストレス解消にもなる趣味趣向の時間も減っていることで、逆に増加するリスクが考えられる。それが睡眠時間を減らす一因となっているのかもしれない。
また、自宅にいる時間が増え、趣味趣向に走る時間が減った原因について、本文では「副業か家事の時間が増えたのでは」という仮説を提示した。しかしもう一つ「テレビ、雑誌などの蓄積性の低い、低コストで済む汎用的な娯楽に興じる時間が増えた」可能性があることを示唆しておく。アメリカにおいては【アメリカ人がいつテレビを見ているのかがひとめで分かる図】や【アメリカで伸びる「テレビを観る時間」……レコーダーの普及、不景気と選挙が原因か】にもあるように、不況下において「お金もかからず後腐れのない娯楽としてテレビが選ばれる」傾向が強いとの調査結果が出ている。日本でも同様の傾向があるのかもしれない。調査項目に「テレビ視聴時間」があれば、はっきりと分かるのだが……。
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