今日までの自分とは違った「ジブン」になれるバス停留所
2009/12/02 07:15


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虫の視点で向こうが見えますよ
カナダの昆虫動物園Victoria Bug Zooの広告。多数のレンズで出来た外壁越しに向こうを見ると、2枚目の写真のようにそれぞれのレンズで少しずつズレた形でモノが見える。これは昆虫やクモなどが、どのようなモノの見え方をするのかを実際に体験してもらうために創ったもの。子供が喜び、昆虫に興味を持ちそうな仕掛けではある。

こんなに汚れていても漂白剤の「Tide」(のマークをつけた黒板消し)でこれほどまでに真っ白に!
【漂白剤Tide】のドイツでの広告。バス停側面にホワイトボードを用意し、誰でも自在に絵が描けるようにしておく。当然、写真のように色々な人が思いのままに落書きをしていくわけだが、横一直線にセットしてあるホワイトボード消しを上下にスライドすると、落書きはきれいさっぱり消えてしまう。そしてそのボード消しには「Tide」のロゴマークが貼りつけてあり、「漂白剤Tideを使えば、あなたの洋服もこのホワイトボードのようにキレイな白さになりますよ」とアピールできる次第。元記事では知名度アップに貢献し、多くの人が笑顔で「Tideの漂泊効果」を認識した、とある。「ホワイトボードの白」と「漂白剤の白」を上手に組み合わせた、巧みな広告。

蝶々やキリン、クジャクになれるよ
アメリカの【サンフランシスコ動物園】の広告。蝶々(ちょうちょう)の羽やキリンの耳、クジャクの羽などを用意しておき、写真左上にあるように場所を合わせることで、他人から「蝶人間」「クジャク男」などに扮することができる。子供はもちろん、大人も楽しめそうなデザイン。日本だと携帯電話片手に若者グループが写真を撮り合うかも。
この広告の面白いところは、この「仕掛け」を使って「変身」した姿を投稿する【専用のギャラリーサイト】を動物園側が用意した点にある。

ギャラリーサイトには動物に変身した参加者の笑顔が一杯
まさに「利用者参加型」のイベント広告なわけだ。

「あなたの目の前にいる人も、車いすを使わねばならなくなるのかもしれません」
最後は少々社会派的なものを。オーストリアの放送局ORFが企画したバス停広告で、体の不自由な人たちへの寄付をうながすための広告。作りとしては、メッセージと共にガラス面に車いすの写真が描かれいるだけという、シンプルなもの。
バス停内のいすに座っている人をガラス越しに眺めると、その人が車いすを利用しているかのように見えてしまうという仕組みだ。そして「誰だって身体が不自由になり得るのですよ」との文字が。自分の知人が座っている様子を見て、「なるほどね……」と実感させられるものがあるに違いない。

そもそも今回のようなバス停広告をはじめ、屋外広告は基本的に「言葉が分からなくても意図を伝えられるメッセージ性を持つ」方が望ましい。ビジュアル的認識は一瞬で済むが、文字の認識と理解にはそれなりの時間がかかるからだ。その観点でみても、これらの広告は「よく出来ている」と評してよいのではないだろうか。
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