【更新】2009年10月度外食産業売上はプラス0.4%・低価格なファストフードがけん引、ファミレス中華が大いに飛躍

2009/11/26 07:15

日本フードサービス協会は2009年11月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2009年10月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス0.4%となり、5か月ぶりのプラスとなった。台風の通過や日取りの不利さなどのマイナス面があったものの、低価格帯のファストフードが業界全体を引っ張る形となり、客数をかさ上げしている([発表リリース])。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が204、店舗数は30590店舗。今月も前月と比べて事業社数が急激に増加している。先月でも触れたが、今業界においてターニングポイントがあったのかもしれない。

全業態すべてを合わせた10月度売り上げ状況は、前年同月比で100.4%と前年同月を0.4%上回り、先月から転じてプラスを見せることになった。今回計測月は台風の通過などで雨天日数が多く、土曜日も昨年と比べて1日多いなど日取りの面での不利さもあった。さらに新型インフルエンザの影響、節約志向の強まりなどマイナス要因が色々と目につく状態ではあるものの、温暖な日が多かったことに加え、低価格帯のファストフード業態が業界全体をけん引する形で盛り上がりを見せた。販売促進活動の活性化、新商品の開発など、あらゆる手を同時並行的に行っており、生き残りをかけての「必死さ」が見て取れる。

業態別では相変わらずファストフードが「比較的」堅調。稼ぎ頭のめん類、「その他」部門、そして今月も「洋風」が全体をけん引している。例えばファストフード部門では客単価は昨年同月とほとんど変わらないものの、客数が8.0%も増加しており、販売促進活動や新商品の展開による効果が出ていることがうかがえる。

ファミレス部門は、ここ数か月の間店舗数を減らしていたものの奮闘していた中華がついて躍進のターンに。店舗数は相変わらず10%近い減少だが、客単価はさほど下がらず、客数が大幅に増加しており、売上高は5%近くの上昇が確認できる。

全店データ
全店データ

ファストフードにおける
めん類や洋風の堅調さは相変わらず。
ファミレスの中華が
ついに売上高でプラスに転じる。
今月は先月に続き成長株のファストフード洋風部門が売上でプラス、カテゴリレベル、そして業界全体で復調を見せつつある。ただしめん類のデータ(店舗数の増加で客数の増加を半ばかさ上げし、売上は上昇しているが、客単価は他項目同様に減少)に代表されるように、ほぼすべての項目で客単価が減少しているのが気になる。

リリースでも言及されているが、消費者の消費傾向の減退(節約志向)と、価格値下げのプレッシャーによる企業側の低価格メニュー提供が、「お客は増えても売り上げが伸びない」というジレンマ的な現象を招いてしまっているように見受けられる。逆に、客単価減少分をカバーできるほどの集客を行えれば、少なくとも売上高の面ではマイナス部分を穴埋めできるのだが(利益はまた別の話)。

他産業の苦境、例えばチェーンストアやここ数か月のコンビニと比較すれば、ファストフードはまだ安定している範囲に収まっている。しかしファミリーレストラン、特に和風部門は昨今の「外食離れ」の影響を大きく受けているように見える。さらにここ数か月の傾向として顕著なレベルで確認できた「単価減少」への対応策を明確な形で打ち出さないと、今後じり貧となってしまう可能性は否定できない。しばらくは厳しい情勢が続きそうだ。

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