ネットの新技術、チャレンジする?チャレンジ派は4割

2009/11/20 05:25

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コンピューターおばあちゃんイメージさくらインターネットは2009年11月18日、「インターネット使用に関する習熟度と危機管理意識調査」の結果を発表した。それによると、インターネットに導入される新しい技術やサービスに挑戦する積極性のある人は、調査母体内では4割程度を占めることが分かった。概して女性よりも女性の方が積極性が高く、歳を経るほど消極的な傾向も見て取れる(【発表リリース】)。


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今調査は2009年10月に東京・大阪・愛知在住の20-40代男女計300人に対しインターネット経由で行われたもので、男女比は1対1。年齢階層比は(恐らく)10年区切りで均等割り当て。なおインターネット経由の調査であるため、調査母体は世間全体と比べてややインターネットに対する知識に長けていることを考慮する必要がある。

インターネットの技術は日進月歩で、毎月のように新しい技術が発表され、導入されていく。それではそれらの技術に対し、挑戦する気概はどれだけあるだろうか。全体では42.0%の人が「よく挑戦する」「時々挑戦する」というチャレンジ派に属していた。

インターネットに導入される新しい技術やサービスにチャレンジするか
インターネットに導入される新しい技術やサービスにチャレンジするか

逆に消極派は2割足らず。元々ある程度のチャレンジ精神が無いと回答できないインターネット調査を母体としているから、ある程度のフィルタはかかっているかもしれないが、頼もしい話ではある。しかし年齢階層別にみると、歳を経る毎に少しずつ中立派・消極派が増えているように見える。

30代で「時々チャレンジする」がかなり増えているが、これはひとえに男性がかさ上げしているのが原因。「よく挑戦」を2、「時々挑戦」を1、「あまりしない」を-1、「全くしない」を-2として、チャレンジ度を男女別に算出したのが次のグラフだが、男女でまったく異なる傾向を見せているのが分かる。

「インターネットに導入される新しい技術やサービスにチャレンジするか」度(+……積極的、-……消極的)
「インターネットに導入される新しい技術やサービスにチャレンジするか」度(+……積極的、-……消極的)

女性は歳に関係なく中立的で、男性が経年と共に大きく減少しているわけだ。ただ、女性が20代から30代に至る部分で多少増加を見せており、これが全体に影響していることになる。

フリメや動画共有には果敢にチャレンジ、ツイッターなどは2割足らず
それでは具体的に、どのような新サービス・新技術に挑戦しているのだろうか。チャレンジしたことがある人に具体的な項目を尋ねたところ、例示した中ではもっとも多くの人が挑んでいるのが「フリーメールサービス」だった。

チャレンジしたことのある新しい技術・サービス(複数回答、挑戦した人のみ)
チャレンジしたことのある新しい技術・サービス(複数回答、挑戦した人のみ)

続いて多くの人が挑戦したのは、YouTubeなどの動画共有サービス。もっとも「チャレンジ」という定義しかないので、視聴もそれに含むと回答者が考えていれば、フリーメールサービスよりもハードルが低い。何しろブラウザで閲覧すれば良いだけの話なのだから。必然性はメールよりも低いかもしれないが、今後挑戦率はますます増加するだろう。

男女別で見ると、概して男性の方が女性よりも挑戦率が高いものの、唯一SNSだけは女性の方が高い。これはSNSがインターネット上における口コミ場のような場所になっており、女性としても気になるサービスだからに他ならない。

なおツイッターなどのミニブログは、全体で17.5%、女性に限れば8.9%と1割を切っている。ハードルが高いわけではないのだが、まだまだ知名度・魅力の啓蒙に欠けるところがあるのだろう。あるいはすでに利用しているブログやSNSで満足してしまっている可能性もある。



先日、あるソーシャルブックマークで【三鷹市シニアのITリテラシーの高さがハンパじゃなかった件(とりあえず前向き。なブログ)】について触れたのだが、そこでは団塊世代より上のシニア層の人たちが積極的にIT技術の取得に取り組み、講師たるブログ管理者をもびっくりさせた話が語られていた。結局のところ「デジタルデバイド」と呼ばれている、世代間のIT技術の格差なども(経年による肉体的な変化は越えられないが)「新しい物事に対する柔軟性、そして知らないことを知らないと認識し、それを調べ、さらに分からないことを人に聞いて知識を補完するという『勉強のしかた』を習得しているか否かの違い」でしかない気がする。

確かに年を経ると活力に劣ることは否めないだろう。しかしそれが無くなったわけではない。「正しい学び方」を活用すれば、これまでの経験を活かし、それこそ「コンピューターおばあちゃん」では無いが、高齢者でもハイテクを駆使したエキスパートになれるに違いない。


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