トップは「保護者が」だが……ネット世界の「利用上の注意」「暗黙の了解」は誰が教えるべき?

2009/11/14 07:27

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小学生にインターネットを教える親イメージgooリサーチは2009年11月12日、小学生のインターネット利用に関するアンケート調査の結果を発表した。それによると、調査母体においては「小学生に対するインターネットや情報モラル教育を行うのにもっとも適している人」の筆頭には「保護者」がついた。「教師が学校で」が次点となっている。ただし同様の調査を行った去年のデータと比較した場合、「保護者」の値が大きく減る一方、「教師」の値が2倍以上に増える傾向を見せており、良く表現すれば「教師への期待が高まっている」様子がみうけられる(【発表リリース】)。


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今調査はインターネット経由で子供向けポータイルサイト「キッズgoo」において、小学生までの子供を持つ”保護者に対して”2009年9月17日から29日までの間に行われたもの。有効回答数は7657人。男女比は45.8対54.2。年齢階層比は20代1.2%・30代42.2%・40代52.4%・50歳以上4.2%。

別項目で「インターネットを利用している小学生以下の子供の割合は約6割」という結果が出ている。パソコンや携帯電話などのインターネットへのアクセスツールが普及している昨今、小学生以下の子供においてもインターネットの利用は社会生活上、必要不可欠なものとなりつつある。一方で、インターネット利用の際に必要な知識、すなわち「利用上の注意・倫理観」「暗黙の了解」「リスク回避の方法」など、いわゆる「情報モラル」を彼ら・彼女らに学んでもらう必要性も日々増加している。

それでは小学生以下の子供たちに誰が「情報モラル」を教えるべきなのだろうか。調査母体(保護者)に複数回答で尋ねたところ、もっとも多いのは「主に家庭で親が」で、63.1%に達していた。3人に2人ほどは「自分自身が教えるべきだ」と考えていることになる。

小学生にインターネットや情報モラル教育を行うのに適している人(複数回答)
小学生にインターネットや情報モラル教育を行うのに適している人(複数回答)

一方で「主に学校で教師が」と考えている人も少なからずおり、こちらは4人に1人程度。やや怖いのが「独学で自然に身につければ」という項目で、こちらも7人に1人ほどの計算になる。保護者が利用していた時と比べて、インターネット上のリスクはけた違いに増加しており、「独学」で学ばせるのは正直おススメ出来ない話ではある。



気になるのは上位2項目の値の変化。「保護者が」の値がこの1年で10ポイント以上減少したのに対し、「教師が」は14ポイント強・割合で2倍以上に増加している。リリースでは「学校への期待が高まっている」という表現を用いており、学校教育でパソコン・インターネットの授業が本格的におこなわれていることへの期待の裏返しと解釈できる表現が用いられている。

しかしこれは「親の放任主義・教育機関への丸投げ」的傾向の表れとも受け止めることもできる。「企業やメーカーが」「講師が」の割合もそれぞれ増加しているあたりをみると、こちらの推論の方が的を射ている感は否めない。

面倒なことは他人に丸投げし、何か問題が生じたら責任ばかり追求する。いわゆる「モンスターペアレンツ」的な行為だけはくれぐれも避けるべき。子供は大人の手抜きを、大人が想像している以上に見ているものだ。「子供は親の鏡」「親の背中を見て子供は育つ」などの言葉を思い起こして欲しいものである。


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