スウェーデンとウクライナ、エジプト…諸外国の人たちがどんな組織・制度に信頼を寄せているかをグラフ化してみる(番外編)(2017-2020年)(最新)

2021/01/25 05:36

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2021-0113先に【諸外国の人たちがどんな組織・制度に信頼を寄せているかをグラフ化してみる】などで【World Values Survey(世界価値観調査)】の公開値を基に、諸外国の「組織・制度に対する信頼度」のグラフ作成とその内容の解説をしたところ、該当する国以外にも普段ニュースなどで取り上げられている国について、その状況をチェックしたいとの問い合わせをいくつかいただいた。そこで今回は該当記事で対象にした国以外で、最近見聞きする機会が多い国のうち、ヨーロッパ周辺に位置する国を3つほど抽出し、その動向を確認することにした。

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今調査「World Values Survey(世界価値観調査)」に関する概要、調査要項などは先行記事の【世界各国の「新聞・雑誌」や「テレビ」への信頼度をグラフ化してみる】を参考のこと。今回はスウェーデン、ウクライナ、そしてエジプトにスポットライトを当てる。

まずは開放的なお国柄と福祉国家として知られる一方、最近ではその仕組みのひずみが次々に露呈し、福祉の問題を再確認させられる事例としても知られるようになったスウェーデン。なお「女性団体」「慈善団体」「テレビ」「大学」「銀行」の値は現在集計中の模様で値は非開示。あるいは元から設問が用意されていない可能性がある。

↑ スウェーデンにおける組織・制度への信頼度(非常に信頼・やや信頼−あまり信頼しない・まったく信頼しない)(2017-2020年)
↑ スウェーデンにおける組織・制度への信頼度(非常に信頼・やや信頼−あまり信頼しない・まったく信頼しない)(2017-2020年)

「公的実力行使組織」のうち「警察」に対する信頼度が極めて高い一方、「国軍」に対する値はそこそこなプラスに留まっている。ここまで大きな差異が生じるのは珍しい。さらに「環境保護団体」のような市民運動に対する信頼度も高め。

「国会」「行政」に対する信頼度が高いのも特徴の一つで、秩序だった社会の中で市民独自の自己主張も平然と行われている雰囲気が見受けられる。全体的にマイナス値を示す対象が少ないのもポイント。

一方でメディアや「政党」への信頼度は低め。「政府」や「行政」へは信頼がそれなりに置かれているのに、「政党」への信頼が今一つなのも、スウェーデンの特徴の一つ(大抵は国会・行政・政府・政党のセットで低めの値が出る)。

続いて国内の分裂騒動に絡み東西大国(勢力)の綱引きに巻き込まれている感も強い、そして今なお紛争が続いているウクライナ。調査実施時期は2020年で、ほぼ最新のデータとなる。

↑ ウクライナにおける組織・制度への信頼度(非常に信頼・やや信頼−あまり信頼しない・まったく信頼しない)(2017-2020年)
↑ ウクライナにおける組織・制度への信頼度(非常に信頼・やや信頼−あまり信頼しない・まったく信頼しない)(2017-2020年)

ウクライナでは「大学」に対する信頼度が高い。一方でスウェーデンではあまり信頼されていなかった「宗教団体」が「国軍」に次いで高い値を示している。具体的にどのような組織・団体をイメージしての回答だったのか、気になるところではある。

「公的実力行使組織」のうち「国軍」への信頼が厚い一方で、「警察」にはあまり信頼を寄せていないのも特徴的。さらにメディア、そして行政一般には概して不信感を抱いており、「警察」でマイナス20.9%、「行政」でマイナス23.3%という低い値が出ている。全般的にマイナス値が多く、信頼ができる組織・団体が限られているのも特徴的。

最後はエジプト。調査実施期間は2018年で、現在の大統領シーシー氏が再選される大統領選挙前後の期間となる。なお「国軍」「警察」「裁判所」「政府」については現在集計中の模様で値が非開示となっている。あるいは元から設問が用意されていない可能性がある。

↑ エジプトにおける組織・制度への信頼度(非常に信頼・やや信頼−あまり信頼しない・まったく信頼しない)(2017-2020年)
↑ エジプトにおける組織・制度への信頼度(非常に信頼・やや信頼−あまり信頼しない・まったく信頼しない)(2017-2020年)

「宗教団体」への回答値が異様に高い以外は、押し並べて低めな値に留まっており、行政機関への信頼度も低い。また「国連」の信頼度が非常に大きな形でマイナスに振れているのも特徴的である。何もかも信じがたいという状況か。非開示の「国軍」「警察」の値が気になるところだ。「政府」は「政党」が大きなマイナスである以上、プラスなのは望めないだろうが。



「最近見聞きする機会が多い国」として3か国を挙げたが、ウクライナは紛争突入真っ只中ということもあり、特徴的な値が示されてしまっている。エジプトのマイナス値が多いのも、恐らくは経済政策と治安の維持が上手く行ってないからだと思われる。次回の調査、恐らくは5年後において、少しでもよい方向に事態が動き、信頼度が回復してくれることを祈りたいものだ。国政が安定化し、信頼に足る施策が行われれば、それなりに値は回復に至るはず、ではあるのだが。


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