2009年には市場規模は2.3兆円に・プライベートブランド食品の調査報告書発表

2009/11/06 07:18

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プライベートブランド食品イメージ富士経済は2009年11月4日、プライベートブランド(PB)食品に関する調査結果報告書「PB食品市場の実態総調査2010」を刊行し、その内容の一部を公開した。それによると、PB食品市場は2008年時点ですでに2兆円近くに達しており、2009年には2割強の増加を見せて2.3兆円を超える見込みであることが分かった。項目別では調味食品やアルコール、飲料・嗜好品の伸びが大きくなるようだ(【発表リリース】)。


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今調査は全国の小売業者386社を対象に富士経済が行ったもの。それによると2008年におけるPB食品の小売りベースでの市場規模は1兆9225億円となり、これが2009年には2兆3380億円に達する見込みであるという。項目別ではパンやチルドめん、豆腐、練り製品などの「日配和風・日配ドライ」商品がもっとも多く5599億円、次いで各種飲料の「チルド飲料・乳製品」が2653億円となっている。菓子類も2083億円と2000億円を超えており、大きな市場を形成している(2008年ベース)。

プライベートブランドの種目別市場動向(億円、小売ベース)
プライベートブランドの種目別市場動向(億円、小売ベース)

プライベートブランドの種目別市場動向(2009年における予想成長率)(億円、小売ベース)
プライベートブランドの種目別市場動向(2009年における予想成長率)(億円、小売ベース)

リリースには昨今のプライベート食品市場における動向が分析されているが、それらをさらに箇条書きにまとめると、

・不景気の中で注目が高まる
・コストパフォーマンスの高さと「安全・安心」に配慮した「価値訴求型」PBが人気
・価格と価値の双方のニーズに応えるべく進化を続けている
・製造する国内トップメーカーの名前を前面に出す「ダブルブランド策」が良好
 (共同開発によるもの。安心感を提示)

などといった具合になる。特に「ダブルブランド策」は指摘され「なるほど」と思わせる話ではある。

【牛乳、食パン、レトルトカレー……プライベートブランド商品、躍進中】などでも解説しているが、不景気と商品開発技術の進歩により、PBは以前のイメージと異なり、「プライベートブランドという名のブランド」として認識されるほどの立ち位置にまで登り詰めている。

今後もコンビニを中心に大手チェーン店が注力を続けているところから、さらにプライベートブランド食品の躍進は続くことだろう。元資料によるとすでに食用油や即席みそ汁は3割近くがプライベートブランド食品だとのこと。そう遠くない将来、その比率が5割を超える日がやってくるかもしれない。


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