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50年前のバス・タクシー初乗り料金を今の料金と比較してみる

2009年11月05日

50年前のバス・タクシー初乗り料金を今の料金と比較してみる

2009年11月05日05:05

バスイメージ先に【50年前の商品の価格を今の価格と比較してみる(日本編)】【30余年の学校給食費の推移をグラフ化してみる】などでいくつのか商品における半世紀前(30年前)と昨年の価格の変移をグラフ化した。値が変わっているもの、ほとんど変わりないもの、下げているものもあり、その商品の需給関係や消費者の嗜好、物価動向が垣間見れる興味深いデータといえる。今回はそれらの記事と同じ元データから、バスやタクシーの初乗り運賃(料金)の推移をグラフ化してみることにした。「身近」という点では、数々の食品や給食費同様の身近さを感じ取れるはずだ。

主要データは以前の記事の通り総務省統計局における【小売物価統計調査 調査結果】から。ここから「主要品目の東京都区部小売価格(昭和25年〜平成17年)」を選び、2005年分までのデータを抽出。今年2009年はまだ終わっていないので、2008年が最新データとなるから、50年前の1958年(昭和33年)のデータを用いる。直近のデータは【小売物価統計調査年報 平成20年】の統計表より「調査品目の東京都区部小売価格」を選び、該当する年数のものを取り出していく。これは以前のと変わらない。

東京都内のバス・タクシー初乗り運賃推移(1958〜2008年)(円)
東京都内のバス・タクシー初乗り運賃推移(1958〜2008年)(円)

グラフ中でも説明しているが、1963年から1972年分のバス初乗り運賃のデータは、なぜか1キロメートル単位となっている(他の年代は1区、あるいは1回)。そのためデータ上も直前直後と比べると数分の一の値となり、やや見苦しい形になってしまう。1962年と1963年のデータを比較して倍率を算出し、該当期の数字を無理やり合成しても良いのだが、食品のように「分量から均一化」とはわけが違うので今回はあえてそのまま掲載することにした。その期間を除けば上げ幅に違いはあるものの、バス料金・タクシー料金共に1970年以降は漸次値上げ、1990年代半ば以降はほぼ横ばいの傾向を見せていることが分かる。

さて、バスやタクシーなどの公共・半公共交通機関の場合、学校給食同様に、単純に数字の移り変わりだけでなく、当時の物価を考慮して考えた場合が良いこともある。多くの人が繰り返し使う以上、各家計への負担を考えた場合、単純な価格変動だけでは比較が難しいからだ。

そこで各年のバス料金・タクシー料金に、それぞれの年の消費者物価指数を考慮した値を算出することにした。総務省統計局の消費者物価指数のデータでは50年前のものは掲載されていないので、学校給食費の時同様に、日本銀行の【消費者物価指数に関する掲載データ】を利用した。この値から、直近の2008年における物価を考慮した上で各年ごとにさかのぼって計算をしなおし、グラフ化したのが次の図。

東京都内のバス・タクシー初乗り運賃推移(1958〜2008年)(円)(2008年の値を元に、消費者物価指数を考慮)
東京都内のバス・タクシー初乗り運賃推移(1958〜2008年)(円)(2008年の値を元に、消費者物価指数を考慮)

料金の上昇時である1970年から1990年半ばにかけては、物価そのものも大きく上昇していることもあり、実質的な負担料金はそれほど大きな変化を見せていないことが分かる。特にバス料金は1980年前後からほぼ横ばいを続けており、公共機関という観点では優れた料金体制を維持しているのが分かる。一方タクシーはといえば、実質額においても多少ながらも増加を見せている。

普段から利用するバスやタクシーで、何気なく支払っている初乗り料金。それらが50年の間にどのような推移を見せたかを知れば、ある種の感慨深さを覚えるに違いない。


■関連記事:
【50年前の商品の価格を今の価格と比較してみる(日本編)】
【30余年の学校給食費の推移をグラフ化してみる】






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