街中に投げ捨てられている空き瓶を消す方法
2009/11/01 08:28


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Bottle Bank Arcade。
元々スウェーデンでは日本の一部地域同様に、ペットボトルや缶に対してリサイクルのための仕組みが用意されていて、特定の場所にそれらを持参することで対価を得ることができる。ところがガラス瓶に対してはその仕組みが無いため、リサイクル品としてのガラス瓶の回収率は極めて低い。
今プロジェクトチームの基本理論「人の行動様式を変えるには、『楽しさ』を提供すればよい」に基づき、彼らが出した結論は「ガラス瓶を回収するゴミ箱にゲーム性を付加しよう」というものだった。
ゲームの仕組みは簡単。スタートボタンを押してゲームを開始、6つのガラス瓶投入口にビンを入れていく。その際に「ランプがついている投入口にビンを入れると、得点が加算される」というもの。手持ちのビンの本数がそのまま挑戦回数となるし、ランプがついていない投入口にビンを入れても得点は入らない。
ビンが入る毎にデジタルなゲーム音が鳴る、ゴミ箱の上部には現在ビンを投入している人のスコア以外に「ハイスコア」が表示されるなど、競争心・プレイ(ゴミを入れること)を楽しくする仕組みがシンプルながらも取り入れられている。特に説明書も必要とせず、誰でも「プレイできる」ことから、子供や中堅-高齢者にも受けが良いようだ。

お年寄りも大はしゃぎでプレイ

中には何処からか空き瓶をかき集め、必死になって高得点を狙う若者グループも
この「Bottle Bank Arcade」ではゲームセンターのゲームと同じで、高得点を得たからといって何か特別なメリット(例えばチケットなどが手に入る)があるわけではない。単純にゲームとして楽しく、そして得点を競うという競争心をかきたてるがため、皆必死になる。老若男女が参加できる点、道端に置かれていることで周囲の注目を集める点もプラスに働いているのだろう。
成果としては、一日で100人ほどの人がガラス瓶の投入を楽しみ(=ガラス瓶の回収に協力し)、さらに周辺にある「普通の(ゲームが用意されていない)ガラス瓶回収ボックス」でも通常の2倍ほどの回収率を記録したという。ガラス瓶回収そのものへの注意関心が高まったということになる。
「楽しさは人々の行動を良い方向へといざなうものだ」。動画でプロジェクトチームが唱えている言葉が改めて認識できる、楽しいゴミ箱といえよう。
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