アメリカ人がいつテレビを見ているのかがひとめで分かる図

2009/10/23 05:17

アメリカのテレビイメージ先日掲載した【新聞記事や特集7割・テレビ番組8割……シニア層の情報源、テレビや新聞が圧倒的】【ついに「テレビよりインターネット」の世代登場・年齢差がきわだつメディアへの接触時間】などにもあるように、中堅層-高齢層、とりわけ「団塊の世代層」における「テレビ信奉」は凄まじいものがある。テレビが普及した時代に成長期を迎えたわけだから当然といえばそれまでだが、それが昨今における様々な社会問題のきっかけとなっているという話もあるだけに、分析・検証素材としては興味が尽きることがない。それではこのような現象は日本だけなのだろうか。その動向の一部を探れるかもしれない資料が、先日The New York Timesに掲載されていた。記事のタイトルは【For the Unemployed, the Day Stacks Up Differently】である。

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記事では高失業率が続くアメリカにおいて、職を失った人が自宅でどのような行動をしているかに関する検証をしつつ、まとめとして「失職した人が自宅で家事などの作業を懸命に行っている。これらの作業が『仮に対価を得られる市場での労働』と同じようなものと考えれば、失業そのものが完全に悪いことと断じることはできない」と説明している。よくある、「家庭での家事の労働対価はいくらか」という話なわけだ。

これが正しいかどうかは別として、検証資料として提示されているのが、【How Different Groups Spend Their Day】。これはアメリカの【労働統計局(The Bureau of Labor Statistics)】の最新統計データを元にした、各階層別に、どの時間帯にどれくらいの割合の人が、主にどんなことをしているのかを表したグラフ。

How Different Groups Spend Their Day。最初は全体的な平均の値が表示される。
How Different Groups Spend Their Day。最初は全体的な平均の値が表示される。

これはインタラクティブな図になっていて、各階層をクリックするとその階層のデータに指し変わる。そしてそれぞれの具体的項目をクリックすると、その項目だけの推移が表示される仕組み(「Back」で全体割合図に戻る)。

例えばだいだい色の「Work」をクリックしてみると、24時間のタイムスケールでどれくらいの人が働いているのかが分かる。
例えばだいだい色の「Work」をクリックしてみると、24時間のタイムスケールでどれくらいの人が働いているのかが分かる。

上の図を見ると、お昼休みにはちゃんと少々の減少が見られること、真夜中でも働いている人がいることなど、アメリカ社会の縮図が垣間見られる(これらの傾向そのものは日本でも同じだが)。

色々検証するのに尽きぬグラフではあるが、今回スポットライトを当てるのは、「年齢階層別に見る、各時間帯におけるテレビ(と映画。以下「テレビ」に統一)の視聴割合傾向」。当グラフでは年齢階層別では「15-24歳」「25-64歳」「65歳以上」の3区分でしかないが、それでも大変興味をそそられるデータが出ている。

15-24歳の平均的テレビ視聴割合
15-24歳の平均的テレビ視聴割合

25-64歳の平均的テレビ視聴割合
25-64歳の平均的テレビ視聴割合

65歳以上の平均的テレビ視聴割合
65歳以上の平均的テレビ視聴割合

統計データを元にした、各階層別の一日あたり平均テレビ視聴時間
統計データを元にした、各階層別の一日あたり平均テレビ視聴時間

テレビを視聴するピーク時間はさほど変わりがなく、いわゆるゴールデンタイムこと午後6時-午後9時ごろとなっている。しかし高齢者の場合、朝8時くらいからすでに視聴割合は高めで、さらにその後も他の年齢階層と比べて大きな勾配で上昇を続けている。そして午後5時以降の上昇率は極めて大きく、他の年齢階層を圧倒しているのが分かる。視聴時間で見ても、15-24歳に比べて65歳以上のそれは2倍近くに達しているのが確認できる。

どうやら団塊の世代かどうかまでは確定できないが、「高齢者はテレビに夢中」な状況は、アメリカでも同じようである。

ちなみにある意味興味深く、ある意味当然の話ではあるが、就業者よりも失業者、失業者よりも失業者よりも非労働力人口対象者(失業中兼就職活動をしていない人)の方がテレビの視聴時間が長い傾向がある(図は省略。当方制作のグラフではせっかくなので入れておいた)。アメリカは現在失業率が急上昇中であることなどを考えると、【アメリカで伸びる「テレビを観る時間」……レコーダーの普及、不景気と選挙が原因か】で示したテレビの視聴時間の増加は、このあたりにも原因があるのかもしれない。

そしてこのような状況が中長期に及ぶとなれば、「テレビの視聴」という観点でも、アメリカにおける社会的な変化がこれを要因としてもたらされる可能性は否定できまい。

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