一般のマスクは新型インフルエンザに効果があるのか無いのか

2009/10/19 07:00

マスクイメージ現在もパンデミック(世界的大流行)状態が継続中で、直近の東京都のデータ(【東京都におけるインフルエンザ報告数をグラフ化してみる(2009年10月16日版)】)でも感染者数の増加が確認できる、新型インフルエンザ(インフルエンザA(H1N1))。その対応策として【手洗い7割うがい5割マスク着用1割強……新型インフルエンザ対策の実行率】でも触れているように、手洗いやうがいと比べると、まだまだ実施度が低い「マスクの着用」。それでは一般販売されているマスクには、新型インフルエンザに対しどれほどの効果があるのか。ちまたで言われているように「気休め程度」でしかないのだろうか。

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ぶっちゃけた話、世間一般で発売されているフェイスマスク(不織布一枚で作られたようなペラペラのマスク)やサージカルマスク(手術など医療用、風邪や花粉症の際に用いられるマスク)は、N95・N99マスク(N95・N99とは米国労働安全衛生研究所(NIOSH)の規格で、新型ウイルスより小さい塩化ナトリウムの微粒子(大きさ76ナノメートル。10億分の76メートル)を吹き付けて、N95なら95%・N99なら99%防げるというもの)と違い、直接ウイルスを遮断する効果は「ほとんど無い」。ほとんどすべて、マスクの生地のすき間を通り抜けてしまう。いわば穴の開いた障子で、蚊の侵入を防ぐようなものだからだ。

では「マスクをつけてても無意味なの?」というとそうでもない。通常のマスクの「(新型)インフルエンザに対する効用」を箇条書きにすると、

・ウイルスを含んだ飛沫(ほこりや微量の水)を防ぐことができる
 (インフルエンザは基本的に飛沫感染あるいは接触感染であり、特殊条件下(機密性の高い狭い空間など)においてのみ空気感染(飛沫核感染)が発生しうる)(国立感染症研究所・感染症情報センターより)※
・上記の理由により、飛沫を周囲に拡散するのを防げる
・吐く息の水分がマスク内にこもることで、のどや鼻の中の粘膜をうるおし、空気の刺激をやわらげる(湿度が高い方がウイルスの浸透を防げる。彼らは低温低湿度を好む)

※他にも【厚生労働省発表の事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドライン(PDF)】によれば、「空気感染の可能性は否定できないものの一般的に起きるとする科学的根拠はないため、事業所等においては空気感染を想定した対策よりもむしろ、飛沫感染と接触感染を想定した対策を確実に講ずることが必要であると考えられる」と記載されている。

また【厚生労働省発表の「国内における新型インフルエンザ症例集」(PDF)】においても「インフルエンザは飛沫感染が主な病原体であり飛沫予防策が適応されることから、必要な医療体制を確保すること併せて、新型インフルエンザに対しては、陰圧個室への隔離を含めた空気感染対策を行う必要性はほとんどないと考えられる」という記載が確認できる。

などとなる。要は「ウイルスそのものは防げないけど、ウイルスを媒介する飛沫は防げるから、有効な手段となりうるよ」ということだ。もちろん装着方法や使ったあとの処理がいい加減では元も子もないので、【新型インフルエンザ流行時の日常生活におけるマスク使用の考え方(厚生労働省、PDF)】などを参考に、正しい使い方を心がけてほしい。また、100%確実というわけでもないので、十分以上の手洗いやうがい、健康管理など、他の面における対策も欠かさずに。

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