雑誌の軟調さは継続中、インターネットは久々にプラスに転じる(経産省広告売上推移:2009年10月発表分)

2009/10/10 09:40

経済産業省は2009年10月9日、特定サービス産業動態統計調査において、8月分の速報データを発表した。それによると、2009年8月の主要メディアにおける広告費売上高は前年同月比でマイナス12.3%と先月から引き続き2ケタ%代の減少を見せていることが明らかになった。主要項目別では先月同様に「雑誌」がもっとも大きな減少率を見せ、その値は3割にも迫る勢いである(【発表ページ】)。

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今記事のデータ取得や項目選択のあらましは記事一覧【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移(経済産業省発表・特定サービス産業動態統計調査から)】で説明が行われている。そちらでチェックしてほしい。今記事はその2009年8月速報分を反映させたもの。

4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年同月比(2009年7-8月)
4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年同月比(2009年7-8月)

比較しやすいように先月発表データと並列して図にしてみたが、先月と比べるとテレビ以外は押し並べて状況が改善している(とはいえインターネット以外はすべてマイナスに違いはないのだが)のが分かる。特に新聞は20ポイント以上も回復が見られ、際立った動きを見せている。また、インターネット広告は前年同月比でプラスに転じたのも注目に値する。一方テレビは【テレビCM出稿量の上位陣をグラフ化してみる(2009年8月分)】でフリースポット広告の増加傾向による全体的な不調を示唆したが、それが裏付けられた形だ。

次に、公開されているデータの推移をグラフ化する。インターネット広告のデータが掲載されたのは2007年1月からなので、それ以降の値について生成したのが次の図。

月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比推移(2009年8月まで)
月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比推移(2009年8月まで)

新聞の跳ね上りがまず目に留まる。また、テレビ以外が少々持ち直してきた雰囲気もつかみとれる。ただしこれはまだ単月のものなので、回復基調云々を断じるにはまだ早い。全体的には「ラジオ・雑誌・新聞は2007年当初の時点ですでに前年同月比マイナスを見せていた」「2008年頭から4大メディア・広告費全体の下げは顕著なものになった」「2008年末期あたりからは落ち方に加速がついている」という傾向に違いはない。

8月は冷夏となり夏物商品の売り上げが今一つだった一方で、選挙関連でいつもとは違った状況だったことに違いはない。新聞の値が跳ね上がったのも、あるいはこれ(選挙)が要因かもしれない。しかしメディア全体に対する媒体力・広告展開に対する企業や視聴者の考え方の変化が継続していることに違いはなく、【2009年8月分の景気動向指数は2か月ぶりの上昇、先行きは3か月ぶりの上昇】に記したような、景気動向において過去の傾向を踏襲する可能性、そして政治・経済政策上の今後の混迷が明らかなことなどをあわせて考慮すると、ここしばらくはこの傾向が継続・さらに加速化することは否めない。

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