賃貸住宅の平均居住年数をグラフ化してみる

2009/10/06 04:55

賃貸住宅の管理会社による協会「日本賃貸住宅管理協会」などは2009年7月9日に【賃貸住宅景況感調査日管協短観(pdf)】を発表した。データはいささか古め(とはいえ直近データ)ではあるが、賃貸住宅業界に関して「業者側からみた」さまざまな現状を確認できる貴重なデータが数多く含まれており、素晴らしい資料といえる。今回はその中から、賃貸住宅管理会社が管理する物件における、住んでいる人の平均居住年数をグラフ化してみることにする。

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今調査は2009年4月1日から30日にかけて、紙面により協会会員に対して行われたもので、有効回答数は245社。回答対象期間は2008年10月1日-2009年3月31日についてのもの。なお項目の目安としては「増えた……+10%以上」「やや増えた……+5%」「変わりなし……プラスマイナスゼロ」「やや減った……-5%」「減った……-10%以上」である。

先の【賃貸住宅会社への来客層の変化をグラフ化してみる】同様に利用客層を「学生」「一般単身者」「一般ファミリー」「法人」「高齢者」「外国人」に大別した上で、それぞれの平均居住年数をグラフ化したのが次の図。一般ファミリーと高齢者において、長年居住している人が多いことが分かる。

平均居住年数(全国)
平均居住年数(全国)

学生は2-4年が大半で、4年以上はほとんどいない。これは通常の大学が4年制であることを考えれば、大体つじつまが合う。また元資料にも言及されている通り、外国人は短期滞在・長期滞在の両パターンが存在しており、居住年数も短期・長期の双方に分散していることが確認できる。

これを首都圏・関西圏て分けてグラフ化すると、地域別の特徴が出てくる。

平均居住年数(首都圏)
平均居住年数(首都圏)

平均居住年数(関西圏)
平均居住年数(関西圏)

首都圏は全国平均とほぼ変わらない傾向を示している。違いといえば学生・一般単身者の長期利用者がやや多いくらいだろうか。一方で関西圏は一般ファミリーと高齢者、特に高齢者の長期利用の割合が極めて高いのが分かる。逆に一般単身利用者の「1-2年」の割合が大きいが、これは大阪方面への単身赴任などが主要因ではないかと思われる。

関西圏については元資料にもあるように、先に【賃貸住宅会社への来客層の変化をグラフ化してみる】でグラフ化を省略した地域別区分においても、高齢者の来客数が増加していることが確認されている。

賃貸住宅管理会社に対する来客数の変化(2008年10月-2009年3月における、前年同期比)(地域別・高齢者のみ)
賃貸住宅管理会社に対する来客数の変化(2008年10月-2009年3月における、前年同期比)(地域別・高齢者のみ)

関西圏の方が
賃貸住宅に
長年住んでいる
お年寄りが多い
単純に関西圏で高齢化が急速に進行しているのか、それとも高齢者が関西圏に集まっているのか、このデータだけでは判断がつきにくい。いずれにせよ、関西圏の方が関東圏よりも、長年賃貸住宅に居住している高齢者が多いこと、そして今後もその傾向が強まる可能性が高いことは確かなようだ。

気になるのは高齢者世帯の世帯構成。【「お年寄りがいる家」のうち1/4・414万世帯は「一人きり」】にもあるように、現時点で高齢者世帯の1/4弱は一人暮らしであることが分かっている。比率がそのまま同じく適用されたとすれば、関西圏の方が「一人暮らしのお年寄りが多い」ことになる。【歩きは1キロ、自転車は3キロ……普段の生活で行ける距離】でも記しているように、普段の社会生活で移動可能な範囲を考慮した上での都市づくりが、関東圏以上に関西圏で早急に求められているのかもしれない。

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