メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる

2009/10/05 07:53

先日、実学も兼ねた不動産投資関連を中心とする投資情報を配信する【ちぎっては投げ】さんのところで、興味深いデータが紹介されていた。賃貸住宅の管理会社による協会「日本賃貸住宅管理協会」などが2009年7月9日に発表した、【賃貸住宅景況感調査日管協短観(pdf)】なるものだ。ややデータは古め(といっても一応直近データではある)なものの、賃貸住宅業界について「業者側からみた」さまざまな現状をかいま見ることができる、貴重なデータが多数含まれており、参考になることが多い。今回はその中から、メディア毎の業者への反応の変化についてグラフ化してみることにする。

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今調査は2009年4月1日から30日にかけて、紙面により協会会員に対して行われたもので、有効回答数は245社。回答対象期間は2008年10月1日-2009年3月31日についてのもの。なお項目の目安としては「増えた……+10%以上」「やや増えた……+5%」「変わりなし……プラスマイナスゼロ」「やや減った……-5%」「減った……-10%以上」である。

賃貸住宅業者は新聞やポスティングのチラシ、自社のガラス張りの部分の貼りつけチラシなどの他に、各種メディアに宣伝広告を打ち、集客を行っている。それらメディアから、どの程度の反応(具体的には「看板を見てきました」「この情報誌に載っている物件なんですが……」という具合)があったのか、その変化について前年同期比で尋ねたところ、主要メディアでは情報誌によるところがもっとも「減った派」が多かった。

賃貸住宅管理会社に対する反響数の変化(2008年10月-2009年3月における、前年同期比で)
賃貸住宅管理会社に対する反響数の変化(2008年10月-2009年3月における、前年同期比で)

ぱっと見で分かるのは、「情報誌」「直接来店」の赤色と、「インターネット・メール」での緑色の多さ。前者は減少、後者は増加を意味している。「ちぎっては投げ」さんのところでも一部指摘されているが、

・情報誌による集客効率が激減している。
・インターネットやメールなどITツールを用いた賃貸物件に関する情報提供の成果が出ている。
・「直接来店」が減っているのは「とにかく店に来てから探してもらう」パターンが減ってるいること。すなわち賃貸住宅市場が「貸し手主導」から「借り手主導」に変化している。

などの傾向が見受けられる。ランダムアクセスという点ではいまだに紙媒体にかなうものはないが、検索性・比較性・情報のスピード感の点ではインターネットやメールにかなうものは無く、半ば情報誌のニーズがインターネットなどに食われた形だ。

これが明らかに分かるのが、「増えた派」から「減った派」を引いた、DI値の算出結果。

賃貸住宅管理会社に対する反響数の変化・DI値(2008年10月-2009年3月における、前年同期比で、増えた派-減った派)
賃貸住宅管理会社に対する反響数の変化・DI値(2008年10月-2009年3月における、前年同期比で、増えた派-減った派)

同じ紙媒体でも「自社誌」が-10%程度で留まっているのに対し、「情報誌」は36%と大幅ダウン。「直接来店」のマイナスぶりは市場そのもののバランスの変化もあるから仕方ない部分もある。一方、「情報誌」の下落ぶりは賃貸市場における情報伝達のニーズが、変わりつつあることを示す一つの指標と受け止めることもできよう。

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