衣料品がマイナス12.3%と大幅下落、生活防衛意識の高まりか…2009年8月度チェーンストア売上高、マイナス3.4%

2009/09/25 05:21

【日本チェーンストア協会】は2009年9月24日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2009年8月度における販売統計速報を発表した。それによると8月は低温や大雨などの天候不順、そして生活防衛意識の高まりを起因とした商品単価の押し下げを受けて売上は全面的に落ち込み、総販売額は前年同月比で9か月連続して下回る-3.4%という結果となった。8月は7月に続き食料品も2%の下げを見せ、衣料品の大規模な売上減少と合わせ、全体の軟調さを改めて印象づける値が示されている(【発表リリース】)。

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今調査結果は協会加入の70社・8169店舗に対して行われている。店舗数は先月比で19店舗増、前年同月比で428店舗減。売り場面積は前年同月比103.5%と3.5%ほど増えている。今月も、店舗数が先月と比べればやや増えてはいるが、前年同月比では相当数減少しており、企業数が先月と変わらないことをあわせて考えると、先月同様に各企業で大規模な「店舗の閉鎖や統廃合」が起きている可能性が高い。また売り場面積が増加しているところを見ると、規模の拡大統合化(あるいは小規模店舗の閉鎖)を昨今の難局解決打開策と見ているフシがある。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前のと比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……1兆0778億7403万円
・食料品部門……構成比:65.4%(前年同月比98.0%、▲2.0%)
・衣料品部門……構成比:8.8%(前年同月比87.7%、▲12.3%)
・住関品部門……構成比:19.4%(前年同月比96.9%、▲3.1%)
・サービス部門…構成比:0.4%(前年同月比94.1%、▲5.9%)
・その他…………構成比:6.0%(前年同月比95.2%、▲4.8%)

食料品も先月同様に
小さいもののマイナスを記録。
衣料の売上前年同月比は
2けた台のマイナスを継続。
状況の悪化傾向に変化なし。
8月も7月と同じく、天候不順と消費性向の減退に悩まされることとなった。具体的には北・東日本の低温と西日本の大雨、そして不景気感の高まりを受けた生活防衛意識による買い控え、さらには商品単価の押し下げによる売上の減退など、マイナス要因が積み重なり、全項目で売上高前年同月比は減少を記録する。

具体的品目としては食料品は天候不順を受けて野菜の価格が高騰し、一部(果物系)を除けば全面的に好調。それに反して畜産品や水産品は多くが不調。惣菜も米飯以外は今一つ。おかず系の食材の売れ行きが鈍いのは先月同様で、これが食料品部門の軟調さの一因のようにも見える。

衣料品は雨が多かったためかレイングッズが堅調。他にジャケットやブラウスシャツなどが伸びているが、不調な品目も多い。住関品は新型インフルエンザの影響で医薬・化粧品の伸びが目覚ましいが、ゲームは先月の『ドラクエ』効果から一転して軟調。エコポイント効果が出て液晶テレビが伸びる。なお今月は自転車に関する言及が無く、動向を探ることはできなかった。

8月は7月同様天候不順に加え、全般的な経済要因の変化が無く、通常の経済状態でマイナス・天候不順などのイベント要素でマイナスという形になり、結果として大きく下げる結果となってしまった。先月も言及したが、「他の項目がマイナスでも食料品が唯一プラスで健闘している」状況もすでに過去のものとなり、全体的なマイナス状況も歯止めが利かない。

冒頭で触れたように店舗数・売り場面積の動向から、不採算店舗(主に小型店舗)の整理統合や大型化による機能集約という形で、効率化を推し進めている傾向が見受けられる。上場企業のスーパーやデパートなどのプレスリリースを見ても、統廃合、さらには企業間の合併などいわゆる「業界再編」「(本当の意味での)リストラクチャリング」が進んでいるようだ。しかし面積あたりの売上高も大きく落ち込んでいる(前年同月比でマイナス5.7%)など、各種努力の成果はまだ数字に表れていない。1990年代以前のような好調さを取り戻すには、その時代から大きく変化している消費動向に合わせて、スーパー・デパートも大きく変わる必要があるのだろう。

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